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RR製エンジンの787、ETOPS運航制限 ANAは影響軽微

4/19(木) 12:24配信

Aviation Wire

 FAA(米国連邦航空局)とEASA(欧州航空安全局)は現地時間4月17日、ロールス・ロイス製エンジン「トレント1000」を搭載したボーイング787-8型機と787-9型機について、運航条件に一定の制限を設ける耐空性改善命令(AD)を出した。長時間運航した際、エンジンの劣化が進む可能性があるとして、エンジンが1基停止しても洋上飛行が一定時間可能な「ETOPS(イートップス)」で許容する飛行時間を、最大140分(2時間20分)に制限する。

 対象となるエンジンは、787向けのトレント1000。トレント1000-A2、トレント1000-AE2、トレント1000-C2、トレント1000-CE2、トレント1000-D2、トレント1000-E2、トレント1000-G2、トレント1000-H2、トレント1000-J2、トレント1000-K2、トレント1000-L2が対象で、枝番は推力の違いなどを示している。

 ADによると、中圧コンプレッサー(IPC)のローターブレードに亀裂が生じることで、飛行中にブレードが飛び散り、機体の操縦性を低下させる可能性があるという。2基あるエンジンのうち、一方が停止して1基のみで飛行する時間を制限するのは、高推力状態で長時間飛行した際にブレードが破断し、残り1基も損傷して飛行できなくなることを防ぐため。EASAは、トレント1000に対するADも発行している。

 国土交通省航空局(JCAB)もこれに基づき、耐空性改善通報(TCD)を発行。国内の航空会社に対策を指示した。国内でトレント1000を選定した航空会社は、全日本空輸(ANA/NH)のみ。日本航空(JAL/JL、9201)はGE製GEnx-1Bを選定しており、対象外となる。

 ANAによると、787を64機保有しており、このうち31機が対象となるエンジンを装着する可能性があるという。ANAの787は、最大207分飛行できるETOPS認証を取得しているが、ADやTCDに基づき最大140分に抑える。

 18日までに調査したところ、一部便で使用機材を変更するものの、座席変更などで済む見通しだという。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:4/20(金) 9:47
Aviation Wire

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