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<北朝鮮内部>史上最低水準だった「民族最大の祝日=金日成生誕日」の国民へのプレゼント 貧弱な内容は? (修正版)

4/19(木) 11:26配信

アジアプレス・ネットワーク

4月15日は金日成生誕日。北朝鮮では民族最大の祝日で「太陽節」と呼ばれる。例年、「太陽節」に住民に贈られて来た「特別供給(配給)」が、これまでで最低水準であることが分かった。国内各地の取材協力者が伝えてきた。(カン・ジウォン/石丸次郎)

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平壌では4月15日に合わせて、中国の芸術団も参加した春の芸術祝典など、様々な催し物が例年通りに行われた。しかし、過去の経済難の時期にも実施していた一般住民対象の「特別配給」が行われなかった模様だ。

北部の咸鏡北道会寧(フェリヨン)市の取材協力者は「今年の『太陽節』の住民対象の特別配給は何もなかった。2月16日(金正日生誕日)には、食用油が一本配られたのだが」と述べる。

以前は、住民組織である人民班を通じて世帯ごとにコメや酒や豚肉が配られたが、90年代後半から質も量も貧弱になり、「住民たちは期待しなくなった」とこの協力者は言う。ただ生徒には例年通り菓子が配られたという。

「特別配給」は住民対象だけではない。企業所や機関などが所属する人に配る『特別配給』も極めて貧弱だった。取材協力者が公的機関を訪ねて調べたところ、
「『群衆外貨稼ぎ事業所』は砂糖2キロだけ。『踏査管理所』はハタハタ2キロと化学調味料一袋がすべてだった。しかも『特別配給」が出たのは何がしかの稼ぎのある組織だけ。何も出ない所もある」と述べた。

※「群衆外貨稼ぎ事業所」は、地域ごとにある輸出できる品を集める組織。「踏査管理所」は白頭山などの革命戦績地を巡礼する人の案内や管理をする組織。

金日成と金正日父子の生誕記念日に、国家が無償で国民に贈り物を配る制度は、生徒に菓子を配る以外、ほぼ崩壊したと見てよいだろう。経済制裁の影響で国や組織に余裕がないとことが原因だと考えられる。

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(参考写真)2011年の金正日氏の生誕日に配られた菓子で「豆キャンデー」とある。大豆を砂糖で包んだもののようだ。

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(参考写真)2011年の金正日氏の生誕日に配られたガム。上ふたつは「ハッカ香」、下は「ブドウ香」。以前は板ガムだったという。