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【特集】“8050”当事者が語る ひきこもる実態とは

4/19(木) 13:44配信

MBSニュース

「8050問題」。「80」は80代の親、「50」は引きこもる50代の子どものことで、この同居世帯が社会から孤立してしまう現象のことを指しています。これまで若者特有の問題とされ、国の調査対象も15歳から39歳に限定されていましたが、今年度から40歳から59歳も対象となり、ようやく実態把握へ動き出しました。その「8050」の現場を取材しました。

「人が怖い」13年ひきこもり

兵庫県内に暮らす島田誠さん(44)。小さいときから人づきあいが苦手で、職場になじめず27歳の時に退職。以来、13年近く自宅にひきこもる日々を送ってきました。

「どうしても人も怖いし出られないというのがあった。まあ怖いです。人が怖いんですよね」(島田誠さん)

カーテンを閉め切った部屋で深夜までネットの世界に逃避する毎日。しかし去年、ある恐怖から外の世界へと踏み出しました。

「親に食べさせてもらっているので、生きるも死ぬも親次第。親がだんだん、しんどいしんどいというのが聞こえてくる。それが恐怖となって」(島田誠さん)

気がつけば自分は40歳を超え親も70歳を超えていました。ハローワークや役所をまわりましたが仕事は見つからず、相談にものってもらえなかったといいます。いまは自力で見つけたNPO法人の支援を受けて、木工作業の内職をしながら再就職に備えています。

「8050」になる前の対処が重要

これまで若者特有の現象だと思われてきた「引きこもり」ですが、親が80代、子どもが50代という家庭も珍しくなくなり、最近「8050問題」と呼ばれています。親の年金が唯一の収入源という世帯も多く、親の死後、子どもが衰弱死したり、将来を悲観して無理心中する事件なども起こっています。

京都を拠点に25年以上、ひきこもりの当事者や家族の問題に取り組んできた山田孝明さん(65)。当事者にあて、毎月メッセージカードを送ります。

「こうやって『お元気ですか?』って。ちょっとした季節のメッセージがあったり。もらった子はすごく嬉しかったと」(山田孝明さん)

もともと塾の講師をしていて、いじめや不登校などの問題に直面するうち、ひきこもりの人が出てきやすい居場所を作ろうと決意。最初は自宅を開放していましたが、20数年前京町家を改造し「ライフアート」を作りました。

この日も、ひきこもりがちだった若者2人が訪ねてきました。

「僕の場合やばくなったらライフアートに来る」(29歳男性)
「やばくなったら来るの?」(山田さん)
「来ますね、ちょっと心がむしばまれて病んじゃう気持ちありますもん」

親からの相談もありますが年々高齢化していて、差し迫った状況も増えているといいます。

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最終更新:4/19(木) 13:44
MBSニュース