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ロシアW杯緊急登板の西野新監督はマイアミで中田英寿氏を外した信念の人

4/20(金) 6:00配信

THE PAGE

強敵コロンビア代表とロシア中央部サランスクのモルドヴィア・アリーナで6月19日に対峙する、W杯ロシア大会の日本代表のグループリーグ初戦まで残り2ヶ月を切った。
日本代表監督を今月7日付けで電撃解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏が来日し、反論会見を開く意向があるとも伝えられているなかで、ファンの関心は次なるステージへと移りつつある。

 新監督に就任した日本サッカー協会の西野朗・前技術委員長が、果たしてどのようなサッカーを見せるのか。12日の就任会見で、新指揮官はヒントになる言葉を残している。

「長くクラブで指導してきました。選手をどう生かしながらチームを強化し、成長させていくのか。こういう選手がいるから、こうするというチーム作りが、代表チームはある程度、自分が理想とする、やりたいサッカーに選手を当てはめていける。クラブとは逆の発想で、チーム作りができる」

 早稲田大学から日立製作所(現柏レイソル)に入社した西野氏は、天才肌のMFとして活躍。35歳だった1990年に現役を引退し、指導者の道を歩み始めた。

 翌1991年には日本ユース代表(現U‐20日本代表)監督に就任。自国開催だった1979年大会を除けば、ワールドユース選手権(現FIFA・U‐20W杯)に無縁だったチームを、攻撃的なサッカーを標榜しながら、あと一歩でアジア予選を突破できるまでに成長させた。

こうした手腕が評価され、1994年にはアトランタ五輪出場を目指すU‐23代表監督に就任。銅メダルを獲得した1968年のメキシコ大会を最後に遠ざかっていた五輪へチームを導き、王国ブラジル代表を1‐0で撃破した、いまも「マイアミの奇跡」として語り継がれる大金星をあげた。

 もっとも、ブラジル戦は自らの理想よりも、相手との絶対的な実力差という現実を重視。FWを城彰二の1トップとする「3‐6‐1」の超守備的な布陣で臨み、身体能力の高さで圧倒されると想定していた、ナイジェリア代表とのグループリーグ第2戦でも継続した。

 最終的には金メダルを獲得したナイジェリアの猛攻に耐えながら、0‐0で迎えたハーフタイム。もっと攻撃参加してほしいと守備陣に要求したMF中田英寿を、チーム戦術に反したという理由で西野監督は叱責。ハンガリー代表との最終戦では、中田をリザーブへ降格させた。

「中田個人のパフォーマンスが落ちていたわけではない。チーム全体のディシプリンの問題でした」

 ナイジェリアに0‐2で敗れた関係で、ハンガリー戦では3点差以上の勝利が必要だった。それでも前園真聖と並ぶ攻撃の柱を最後まで起用しなった理由を、西野監督は「規律」となる英語に求めた。己の信念に対して厳格であると同時に、心のなかに同居させる情を感じさせる後悔の念も紡いでいる。

「外した理由を中田本人に伝えなかったんですよ。僕にはわだかまりはないけど、中田にはあるかもしれない」

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最終更新:4/20(金) 15:20
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