ここから本文です

2軍落ち避けられない“大乱調”阪神の藤浪を再生させる手段はあるのか?

2018/4/21(土) 6:00配信

THE PAGE

「コントロールが荒れるのは、左肩の開きに尽きます。僕は現役時代に、ピッチャーの左肩の開きをいつもチェックして修正させようとしていましたが、そこが安定しないとコントロールが安定しません。藤浪は、その左肩が開くんですよ」
 藤浪は、マウンド上で左手をキャッチャーへむかってまっすぐに突き出す動作をしばしば繰り返した。藤浪自身も、左肩の開きの修正をマウンドでイメージしているのかもしれない。

「左肩の開きを止めるひとつの手段は、インステップにすることです。下半身の動きと上半身の動きは連動していますし、インステップにすれば左肩の開きは抑えられます。昔はインステップで投げていましたよね? 戻せばいいんですよ」

 大阪桐蔭高時代から阪神のルーキーイヤーの藤浪は、左足を三塁側へ踏み出す、かなりのインステップだった。メジャーリーガーや、変則左腕などによく見られるインステップ投法は、よほど上半身が強くなければ肩、肘へ大きく負担がかかるため故障のリスクが増す。
 阪神の首脳陣は、1年目のオフに藤浪に理解させた上で、将来を考えてインステップの矯正に取り組んだ。それほど極端な幅ではなかったが、現状を考えれば、里崎氏が指摘するようなインステップへの原点回帰もひとつのプランかもしれない。

 この日は、吉川にバントで攻められたが、フィールディングのスローイングには、明らかな“イップス”の傾向がある。まず上から送球ができない。サイドスローでの送球となるため、投球以上に制球が安定しないのだ。里崎氏は、これにも対処法があるという。

「ゴロ処理は基本的にアウトにさえすればいいので上から投げようと横から投げようと気にする必要はないでしょう。つまりゴロ送球でもいいわけです。思い切ってボールをグラウンドに叩きつけてワンバウンドで送球することを試みてはどうか、と考えます。イップスは、上下でボールが乱れるんです。左右ではありません。だからワンバウンド送球ならコントロールはつきます。アウトにできますよ」
 
 大胆な意見だが、これに似たイップス矯正法がメジャーであった。
 カブスの左腕ジョン・レスターは、一塁牽制の際にボールがどこに行くかわからないという牽制イップスに悩んでいたが、ワンバウンドで牽制するという手法で克服しているのだ。受ける側が大変になるが、そこは練習とワンバウンドが来るという備えがあれば対処はむずかしくないだろう。
「阪神のカギは藤浪です。ポテンシャルは疑いの余地がありません。3年連続で2桁勝利している投手です。きっかけをつかんで復活してもらいたいですね」
 里崎氏も、そうエールを送る。
 
 藤浪再生は、藤浪自身の葛藤だけでなく、阪神が球団として課せられた使命でもあるだろう。2軍に落とすのなら、本人任せでなく、しっかりとした再生プランを共に考えるべきなのだ。
 藤浪は大きな岐路に立たされた。

2/2ページ

最終更新:2018/10/1(月) 18:55
THE PAGE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事