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『銀河鉄道999』がモデル? 駅ビルから空へ滑り出す近未来的モノレール、なぜ誕生

4/22(日) 15:10配信

乗りものニュース

「銀河鉄道999号」も走る

乗りものニュース

 北九州モノレールの小倉駅は、JR小倉駅ビル正面の大きな開口部にホームがあり、そこから軌道(線路)が駅前の上空へと続いています。駅の高さとしては、駅ビルの4、5階部分にあたります。

【地図】北九州モノレールの路線図

 北九州モノレールを運行する北九州高速鉄道(北九州市小倉南区)は、「駅ビル内にホームがある路線はほかにもありますが、通常は建物の側面から乗り入れる構造でしょう。小倉駅のように駅ビルの正面から乗り入れるのは珍しく、以前から『近未来的』といわれてきました」と話します。市の観光情報を紹介する媒体などにも、駅を出るモノレールのイメージがよく使われるそうです。

 この路線では、松本零士さん原作の漫画『銀河鉄道999』に登場するキャラクターをデザインしたラッピング車両「銀河鉄道999号」が走っています。モノレールをアピールする目的で2010(平成22)年に導入し、現在の車両は2代目だそうですが、「駅前や道路の上空を走るモノレールが『銀河鉄道999』のイメージにぴったりだったこと、松本零士先生が沿線の高校に通われていたことから、先生にお願いしてデザインしていただきました」(北九州高速鉄道)とのこと。

 北九州高速鉄道によると、実際、北九州モノレールに対して『銀河鉄道999』をイメージする人も多いといいます。「インターネット上では、作中に登場する『メガロポリス中央駅』が小倉駅のモデルであると言い切ってしまう方もいらっしゃるほどです」と話します。

建物のなかにモノレール、なぜできた?

 この、北九州モノレールの小倉駅はどのような経緯で誕生したのでしょうか。

 北九州モノレールは1998(平成10)年まで、小倉駅からひと駅南にある現在の平和通駅を起終点としており、当時はこの駅が「小倉駅」を名乗っていました。JR小倉駅の建て替え計画とともに、バスターミナルなども含めた駅の周辺整備も計画され、その一環としてモノレールの延伸も実現したとのこと。

「国の『立体道路制度』を活用し、モノレールと駅ビルが一体的に整備されました。この制度は本来、道路の上下の空間に建物を建設したり、建物のなかに道路を通過させたりすることを可能にするものです。北九州モノレールのような『都市モノレール』は法律的に軌道部分が『道路』という位置づけになっており、この制度が適用されたのです。通常の鉄道にはない、モノレールならではの方法といえます」(北九州高速鉄道)

 それまでJR小倉駅からモノレールに乗り換えるには、約400mを歩かなければならなかったといいますが、駅ビルへの乗り入れで利便性が向上し、モノレールの利用者も増えたそうです。

乗りものニュース編集部