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【コラム】指揮官交代を乗り越えロシアへ…槙野智章が挑む最後の戦い

4/23(月) 19:07配信

SOCCER KING

 4月とは思えない初夏の陽気となった21日の埼玉スタジアムで行われたJ1リーグ、浦和レッズ対コンサドーレ札幌。槙野智章はキックオフ直前、柏木陽介、興梠慎三とともに敵将かつ恩師のミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下へ駆け寄り、愛情溢れる抱擁を受けた。

「2006年にプロ生活をスタートさせた時から長いこと監督であり、サッカーを離れれば父のような存在だった。苦しい時も声をかけてくれたし、今の僕がいるのもペトロヴィッチ監督あってこそ。だからこそ、素晴らしいプレー、素晴らしい結果、ゴールで恩返しできればと思っていました」と赤き軍団の背番号5は普段以上に強い決意を胸に秘め、ゲームに挑んだ。

 試合前の順位は10位と4位。札幌の方が上にいる状態だったが、日の丸経験者をズラりと揃える浦和が主導権を握る。ペトロヴィッチ監督時代の定位置、3バックの左に入った槙野は機を見て攻め上がり、虎視眈々と得点を狙う。65分に柏木の左CKに頭で合わせたシーンなどは、ネットを揺らしてもおかしくなかった。が、「最後のクオリティに問題があった。ラストパスやシュートの精度に少し欠けていた」と彼自身も認めるように、この日の浦和は13本ものシュートを放ちながら、スコアレスドロー。恩師に圧倒的実力差を見せることは叶わなかった。

 しかしながら、大槻毅暫定監督体制の浦和はリーグ戦3勝1分、ルヴァンカップ1勝1分と無敗で乗り切ることができた。短期間でチームを再建し、その役割を終えることになった強面指揮官に対し、槙野は最大級の賛辞を送った。

「大槻さんにあって、堀(孝史前監督)さんにないものは『話術』。ミーティングでも毎回かなりの名言を残していて、言葉で人を動かす力はホントに感じました。この3週間でチームや個人が何をしなければいけないのかを理解できた」と、Jリーガー屈指の喋りのセンスを誇る男が言うのだから、大槻監督の豊かな表現力は傑出したものがあるのだろう。

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最終更新:4/23(月) 19:07
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