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年金の繰り上げ支給と繰り下げ支給、その損益分岐点とは

4/26(木) 8:30配信

ファイナンシャルフィールド

日本FP協会(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)が2016年に実施した「老後とお金に関する調査」において、20代から50代まですべての年代で、お金の悩み第1位は「年金がもらえるのか心配」だったそうです。

確かに、将来もらう年金に対して不安を持っている人はとても多いです。

だからこそ、年金制度について正しい知識を身に付け、老後対策を行うことが大切です。

年金制度はかなり複雑ですから、理解しづらい部分が多くありますが、少なくとも自分に関係ある部分だけは情報を得ておきたいですね。

今回お伝えする、老齢基礎年金の「繰り上げ・繰り下げ支給」は、将来年金をもらう人全員に関係する制度です。

「繰り上げ・繰り下げ支給」は注意点がたくさんありますので、賢く活用して、老後対策をしたいですね。

繰り上げ支給を利用すれば60歳から年金がもらえる

老齢基礎年金の受給開始年齢は原則65歳です。しかし、本人の希望により、年金受け取り時期を早めることができます。

65歳より早くもらうことを「繰り上げ支給」と言い、60歳まで繰り上げることができます。

繰り上げは1カ月単位で行うことができますが、繰り上げると1カ月あたり0.5%、年換算で6%年金が減額されます。

60歳まで5年間繰り下げるとすると、減額率は、30%ということです。この減額率は生涯続き、一度請求すると取り消しはできません。

繰り下げ支給で年金額を増やせる

繰り上げ支給とは反対に、65歳より老齢基礎年金の受け取り時期を遅らせることもできます。これを「繰り下げ支給」と言い、70歳まで繰り下げることが可能です。

繰り下げをすると、年金額は1カ月あたり0.7%増額されます。1年あたり8.4%、5年繰り下げると42%の増額です。繰り下げ支給についても、増額率は生涯続き、一度請求すると取り消しはできません。

繰り上げ支給と繰り下げ支給の損益分岐点は

繰り上げ支給が良いか、繰り下げ支給が良いかは、厚生年金の加入状況や雇用保険の給付を受けているかどうかなど、個々人の事情によって異なりますし、生年月日によっても異なります。

しかし、何かしらの目安がないと、繰り上げ・繰り下げについて考えることはできません。そこで、繰り上げと繰り下げの損益分岐点について考えてみました。

損益分岐点を可視化するため、繰り上げ・繰り下げによる老齢基礎年金の総受給額の表を作成しました。65歳から老齢基礎年金を受給した場合と比べ、損得基準の年齢を表した表です。

太線の年齢が損益分岐点の年齢です。
※物価変動やスライド調整率は加味しておりません。年金額は平成29年度の老齢基礎年金の金額です。

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