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非喫煙者が「禁煙だけど新型たばこはOK」のカフェに行って、考えたこと

4/26(木) 11:07配信

BuzzFeed Japan

トロトロの角煮と濃厚なアボガドが盛りつけられた、おいしそうなどんぶり--正式名称は“DONBURI”--を提供するカフェ『RETHINK CAFE SHIBUYA』。電源、Wi-Fi、一人席あり。コピー機や付せんも無料で使うことができて、ミーティングスペースまである。

一方、気になるのは、ここが日本たばこ産業(JT)の展開する新型たばこ『Ploom TECH』(プルームテック)のPRスペースであることだ。世の中に浸透していくたばこ産業のPR手法は「好かれる」「選ばれる」ために、工夫を凝らしている。プロデュースの責任者に話を聞いた。【BuzzFeed Japan Medical / 朽木誠一郎】

安全性について、不明点の多い新型たばこ

プルームテックについて、JTはBuzzFeed Japan Medicalの取材に「周囲の方々への健康に対して、実質的に影響を与えるものではない」と回答。

一方、プルームテックを含む新型たばこについて、日本呼吸器学会は2017年10月に「健康に悪影響がもたらされる」「受動吸引による健康被害が生じる」という見解を発表している。

RETHINK CAFE SHIBUYAをプロデュースしたのは、スープストックトーキョーなどを展開する株式会社スマイルズ。同社のクリエイティブ本部長の野崎亙氏は、同店を「選択肢」と表現する。

安全性について、不明点の多い新型たばこ。どのような意図で「選択肢」と表現するのか。それは本当に「選択肢」といえるのか。野崎氏との対話を以下に紹介する。

噛み合わない議論を前提に

--私はたばこについては「望まない受動喫煙を防ぐ」ことが重要だと考えています。その意味で、新型たばこの受動吸引が発生する環境には、違和感を持ちました。今日はいろいろと質問させてください。

もちろんです。よろしくお願いします。

--まず、『RETHINK CAFE SHIBUYA』が選択肢であるというのは、どういうことでしょうか。

例えば「たばこの煙がない世の中」「たばこ自体がない世の中」「自由に喫煙できる世の中」……非喫煙者や医療関係者、喫煙者、それぞれの立場から理想論を語るのは簡単です。

でも、実際にたばこを吸いたい人がいて、その場所が必要であるという現状を顧みると、結局その理想論というのは実現しないのではないか、と僕は思ってしまうんですよね。

だったらある種の、合理的な選択肢を示すことができないかな、というのが発想のスタートです。

--野崎さんのいう「合理的な選択肢」が、プルームテックOKの(吸引できる)カフェという理解でよろしいでしょうか。

そうですね。そもそも、事業形態から説明すると、RETHINK CAFE SHIBUYAの運営主体は別の会社で、弊社はその空間プロデュース、そしてJTさんはそれに協賛をしている、という形です。

JTさんによれば、プルームテックは紙巻たばこと比較すれば健康への害が低減されている可能性がある(リスク低減商品)、ということなので。

--紙巻たばこの害が大きいため、紙巻たばこと比較すればどんなものでも害は低減されるため、比較にならないと指摘する専門家もいます。

JTさんの言葉を借りると「プルームテックの健康への害は紙巻たばこと同列に論じられるものではない」ということですが、従来のたばこ研究と同等の科学的根拠を集めるには立証には数十年がかかるということもまた、承知しています。

--JTが示す科学的根拠は、JTに有利なものになる可能性があるのでは?

それは当然そうですよね。だからこそ、僕はこの店のような事例をきっかけに、多くの人に関心を持ってもらうことで、いろんな立場の人たちが調査をすればいいだろうし、議論が発展すればいいと思うんです。

そもそも、情報の正しさというのも、難しいと僕は思っています。生活者視点でも、例えば喫煙者からみる情報の正しさと、非喫煙者からみる情報の正しさには、それぞれの立場ゆえのバイアスがかかり、議論は噛み合わないのでは。

だとすると、それを前提にしたアクションが必要です。今は「AかBか」といった極端な選択肢しかない状態ともいえます。みんな、その間で右往左往して、結局、アクションを起こせない。

それよりは、現状や人々の嗜好を前提に、「今までにない新しいたばこ製品」により積極的にたばこの問題にアプローチする方が、いいのではないかと僕は思っています。

--アプローチというのは、具体的には?

喫煙可能なお店もあれば、完全禁煙のお店もある。その中に、新しい選択肢として、プルームテック可のお店が加わる。いろんな立場が同じ盤面の上に置かれて、それを生活者が自分で決めて選ぶというのが大事なのではないでしょうか。

--プルームテックの健康への害については、どう考えますか?

新型たばこがどれくらい健康に良いのか悪いのかは、正直わかりません。一方で、吸いたい人が「吸えない」というストレスを感じながら生きるのは辛いし、それはいつでもコントロール、排除できるストレスです。

健康とは何か。長く生きることが健康なのか。あるいは、死ぬまで最高だと思いながら生きることが健康なのか。それを考える機会になれば、社会にとって最高だと僕は思うのです。

--喫煙者の方々については、おっしゃるとおり、選択の自由がありますよね。しかし、受動吸引についてはどうでしょうか。

無責任だといわれるかもしれませんが、受動吸引による害があるのかどうかも、私たちにはわかりません。

害があるなら、他の健康に悪いことと比較して、どれくらい体に悪いのか。油ものの食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、睡眠不足、排気ガス……きりがないですよね。確たることはわからないのではないでしょうか。

それならばむしろ、JTさんの情報があることで、情報に対して懐疑的になったり、その情報を調べた上で自分なりの選択をしたりする方が、重要であるように、僕には思えます。

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最終更新:4/26(木) 11:07
BuzzFeed Japan