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実録 生き残れるのは一握りと言われる「声優」の収入と生活の現実

4/27(金) 8:10配信

ファイナンシャルフィールド

アニメのキャラクターに声をあてたり、海外ドラマや外国映画の吹き替えを主な仕事とする「声優」。

最近では声優本人のアイドル化が進んでおり、容姿やキャラクター、歌唱力、トークスキルなど、求められる水準も高い印象です。

今回は、10代から声優を志し、約20年間声優の世界で生きてきた、K子さんにお話を伺いました。

声優を目指したきっかけのひとつは、知らない世界を体験できるから

K子さんは中学時代いわゆるおたくで、当時人気のあった少年漫画のアニメにはまっていたそうです。

テレビアニメを見ていて気付いたことは、1人の声優がいろいろなアニメのキャラクターを演じているということ。

アニメのエンドロールで声優の名前を確認した時に、「あのアニメのあのキャラと、このアニメのこのキャラは同じ声優なんだ」と発見し、驚きました。

また、声優は、女性でも男性の声をあてたり、ファンタジーの世界で生きるキャラクターを演じることがあります。現実では体験できない世界を疑似体験できることに、K子さんは魅力を感じました。

こうしてK子さんは、声優の世界に興味を持ち始めたそうです。

音大合格から声優の養成所へ。30人中5人の「事務所あずかり」に選ばれた

K子さんはアニメのサウンドトラックに感化され、ミュージカル女優や歌手として食べていけないかと考えました。

音楽大学を志したK子さんは見事合格。大学で音楽を学ぶ中で、クラシック音楽と自分が求めている世界があまりにも違いすぎることに気付き何かを演じたかったと思うようになり、ずっと気になっていた声優の養成所に入りました。

授業は週に2日、午後6時半から午後9時半まで。養成所の入学金10万円に加え、授業料と舞台に立つための費用として、月間4万円がかかりました。年間の費用は約60万円です。声優の養成所の中では安い方で、年間100万円を超える養成所も多くあるそうです。

決して安くはない費用を捻出するため、大学卒業後は、アルバイトや派遣社員をしながら養成所に通いました。アルバイトの内容は洋服販売や試験監督など。事務の派遣をしていた時は、月に16万円ぐらいの収入があったそうです。

海外作品の日本語吹き替えや、アニメ作品での声を演じるアテレコばかりをカリキュラムに多く取り入れている養成所は、研修期間が通常1年~2年間です。

しかし、K子さんは、芝居を一からたたき込んでくれる劇団のような養成所に基礎科から入り、合計で4年間通いました。養成所選びでは、「この事務所に入りたいから、この養成所に入る」という人が多いそうです。

養成所の進級は全員ができるわけではなく、毎年ふるいにかけられます。また、一般的に、事務所あずかりになれるのは養成所の卒業生の10分の1くらいだそうです。

K子さんの同期で、卒業後に事務所あずかりになれたのは、卒業生30人中5人でした。K子さんはその5人に入ることができました。

卒業して、事務所あずかりになれなかった場合は、あきらめるか他の養成所に入るかの選択をしなくてはいけません。プロの声優への第一歩は、この「事務所あずかり」になることなのです。

事務所あずかり後は、参加費約2万円の勉強会・会社でのあいさつ

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