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海南省、住民以外の住宅購入制限拡大へ 不動産バブル抑える狙い

4/30(月) 12:15配信

東方新報

【東方新報】中国共産党海南省(Hainan)委員会弁公庁と海南省人民政府弁公庁は、既存の同省の不動産購入制限政策を、省内全域へと拡大する「不動産市場のさらなる安定に関する通知」を発表した。

 海南省政府は3月末から、不動産のコントロールに特に力を入れている。住宅都市農村建設庁は「不動産市場安定化に関する通知」を発表し、同省に戸籍を持たない者が住宅を購入する際は対象区域の制限を設けるほか、購入する住宅は1世帯1軒までに限定。さらに、家族内のいずれかが海南省で個人所得税か社会保険納付を60か月以上行っている証明書の提出を求めていた。また、頭金は不動産価格の70%を下回ってはならず、購入した不動産は5年以内に譲渡することを禁じている。

 今回発表された「通知」は、3月末に発表された内容をさらに具体的にしたもので、現在は海南全域で購入制限が実施されている。

 不動産取引統制のレベルは三つに分かれている。

 最も厳しい制限は、五指山市(Wuzhishan)、保亭リー族ミャオ族自治県(Baoting Li and Miao Autonomous County)、など四地域の環境保護対象区域。これら地域では、現地の住民しか住宅を購入できない。

 二点目は、海口市(Haikou)、三亜市(Sanya)、瓊海市(Qionghai)は海南省住宅都市農村建設庁が3月末に発表した「通知」の制限が引き続き有効なエリア。

 三点目は、その他の区域で、個人所得税納付証明など提出が求められている書類の対象期間は24か月以上とされている。

 ■不動産開発に頼らない経済成長目指す

「通知」によると、海南省以外の住民は、個人所得税か社会保険の追加納付による住宅購入は許可していない。つまり、省外の投資家が不動産購入のためにできる「操作」は、極めてわずかとなる。

「通知」発表後に海南省戸籍に移転した住民についても、購入は1世帯1軒に限定するなどの制限と、所得税の納付証明が求められる。

 中国不動産経営者連盟の陳雲峰(Chen Yunfeng)秘書長は、「今後数年間は、海南省の不動産市場に省外からの資金が流入しないということになる。逆に、それ以前に流れ込んだ数千億という不動産資金は島の中に封じ込められることになる。海南省は、不動産開発に頼らない経済成長を目指す」とした上で、「賃貸、旅行、ビジネスの春はまだ訪れたばかり。『通知』では人材誘致政策などに関する規定も組み込まれている」と説明した。

 易居研究院(E-house China R&D Institute)シンクタンクセンターの厳躍進(Yan Yuejin)研究総監は、この政策は海南省不動産市場を良い方向へ導き、不動産投資のバブルをしぼませることが目的だと指摘。「省政府は、省内の自由貿易区建設に対する不動産関連事業の支援を強化する反面、海沿いの住宅やそのほかのプロジェクトに対する統制はますます厳しくなるだろう」と分析している。(c)東方新報/AFPBB News

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:4/30(月) 12:15
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