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TOKIOの4人が謝罪会見 結局、目的はなんだったのか?

2018/5/2(水) 20:23配信

THE PAGE

山口の会見後、他メンバーと対面してからの心の変化

 また、もちろん山口本人が何も反省していないということはないだろう。30日に集まった際は、涙がかれて憔悴しきった様子だったとのこと、先週の会見後にあらためてさまざまな思いが心中に去来したのだろう。最初から完全な反省ができる人はなかなかいないし、それができるような人間であればそもそも今回のような事件を起こさなかったかもしれない。山口が先週の会見で、TOKIOにまだ戻れる場所があったら、またTOKIOとしてやり直したいと口走ってしまったのは、あの時点での正直な気持ちの吐露だったのだろうが、猛省が求められる当事者のそれとしては、いかんせん甘かった。それに対するネットの声、世論なども山口の耳に入ったのだろうし、頭が冷めれば冷めるほど自責の念が強まったのだろう。そしてそれが、30日に全員で集まった際には、「TOKIOを辞めさせて欲しい」という気持ちにつながっていった。

 3月末に突然、刑事2人の訪問があり、その後任意の事情聴取を受けて、2月の女子高校生との件が犯罪行為である自覚を持ったという山口。そのときは、23年連れ添っているメンバーにも打ち明けられず、事務所の誰に相談していいかもわからず、ただ怖かったという山口。最初は反省よりも先に、自分がこれからどうなってしまうのかという恐怖心でいっぱいになってしまうのは、態度として肯定はできないものの、ある意味では仕方のないことでもある。事態が進展し、さまざまな人に迷惑をかけていることが自覚されていく都度、反省は深まっていくものだ。十分な自覚なしに十分な反省はできないからだ。その辺りのプロセスは、言葉は悪いが、なし崩し的に、と言っていいかもしれない。

 しかし、被害者は山口の感じる何十倍、何百倍の恐怖や孤独を感じてきたはずだ。今後の人生で、一生引きずるトラウマになってしまうかもしれない。取り返しのつかないことをしてしまった。それが、自分が緊急会見を開くような段階に至って、ようやく山口にも実感でき始めたというところではないだろうか。これからが真の反省期間となるのでは、と思う。

 2015年の秋、松岡にインタビューした際、TOKIOというグループのカラーについて、「他のメンバーが何をしているかなんて、知らない。誰かが映画を撮ってるとか、全部ニュースで知りますもん。デビュー以来、解散を考えたことも2度や3度じゃないけれど、これまでやれてきたのは自分たち共通の志が1つあったからでしょうね。馴れ合いにならないこと。馴れ合いになったらグループは終わりですから」と話してくれた。そして、山口が結婚(2016年に離婚)したときなども、個人的にはまったく連絡もなく、報道で知ったぐらいなのだと笑って話していた。

 そのような、大人としていい意味での距離感を保てるグループがTOKIOなのだと思うし、それゆえ山口のこともメンバー同士、なんでもかんでも知っていたわけではないはずだ。一緒に仕事をしていて山口の異変に気づかなかったことを反省するメンバーもいたが、本来なら、山口のことでほかのメンバーがそろって謝罪するという図式自体が似合わないグループのように思う。 

 それだけに、山口がそんな大人の距離感をも破壊してしまったとすれば、グループに対する罪もかなり大きいと言わざるを得ない。

 結局、今回の会見でグループとしての方向性や山口の処遇などについて具体的な結論が発表されたわけではない。ただただ、4人のメンバーの誠実さと悲壮感だけが伝わってきた会見だった。山口はいま、何を思っているだろうか。

(文・志和浩司)

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最終更新:2018/10/1(月) 18:38
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