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ハイウェイラジオのヒミツ 情報の早さ、エリアの細かさ、その仕組みは?

5/5(土) 11:12配信

乗りものニュース

情報収集から放送内容の作成まで自動化

「ハイウェイラジオ」は高速道路の走行中に渋滞や通行止、規制などの交通情報を聴くことができる放送です。高速道路上の「ハイウェイラジオ ここから」の看板と「ハイウェイラジオ ここまで」の看板の間にある情報提供エリアで放送されていて、AMラジオで1620kHzに合わせると聴くことができます。

【写真】ハイウェイラジオの目印は緑の看板

 そのラジオから流れる声は係員が毎回読み上げているのではなく、コンピュータによる合成音声です。NEXCO東日本によると、ハイウェイラジオのアナウンス音声はあらかじめ録音された5000もの音声単語をプログラムでつなぎ合わせて自動生成されているといいます。

 さらに、刻々と変化する道路状況に対応するため、放送する音声は道路管制センターへ集約された情報をもとに自動で作成されているそうです。内容は約5分おきに更新されるとのことですから、速報性は高いといえるでしょう。
 
「各地の気象情報や車両感知器などの情報が集約されて放送されるまで、基本的に全て自動で行われています。ただし、重大な事象が発生し詳細な情報を提供する必要がある場合には、管制官などが放送内容の一部または全部を臨時に追加して放送することがあります」(NEXCO東日本 広報課)

 現在ではインターネットやカーナビなどでも素早く交通情報を入手できますが、ハイウェイラジオの場合、周波数さえ合わせれば目線を前方に向けたまま最新情報が得られるというのが利点でしょう。

全国どこでも1620kHz、混信はないのか

 ところで、ハイウェイラジオは全国で同じ1620kHz周波数を使っていながら、他地域の放送が混信してくることはありません。ハイウェイラジオの電波は通常のAMラジオよりも出力が小さいものですが、場所によっては別の放送地域との距離が数kmも離れてない箇所があります。

 それでも混信が起こらない理由は、電波送信の仕組みにあります。ハイウェイラジオの電波は道路の中央分離帯や路側帯に沿って設置された「空中線」と呼ばれるケーブルから送信されていて、電波の届く範囲が非常に限られているのです。
 
「『空中線』は情報提供エリア内で放送内容を聴取できるように設置しているため、情報提供エリア外や道路の外では聴取できないようになっています」(NEXCO東日本 広報課)

 その情報提供エリアは、一般的には約3kmに設定されています。長さにも理由があり、「放送時間は基本的に60秒で、その放送を最低2回聴取できるように設定しています」(NEXCO東日本 広報課)といいます。

 通常時のハイウェイラジオの放送は、たとえば「東京方面へ走行中の方に渋滞の情報です。大泉ジャンクション付近を頭に、5kmほど渋滞しています。また、事故のため午後1時より大泉ジャンクション付近で追い越し車線が車線規制となっています」という風に、まず最初に通行中の高速道路の情報を伝え、次に周辺の高速道路、その他の情報……という順に続くことが多いようです。ただし、事故などで伝える内容が多くなると、放送時間を120秒に延長するそうです。

乗りものニュース編集部