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まるで繭玉のような犬「かい子」 全力で愛することが生きる理由

5/5(土) 14:30配信

sippo

「私の人生で手に入れたものの中で、一番いいもの、大事なものがこの子だな。宝物」。そう語る斉藤里香さん(52)。その横を、愛犬「かい子」(推定8歳、♀)が獅子舞のように歯をカチカチしながらはしゃいでまわる。                              
 かい子が里香さんの家にきて3年になる。

【写真特集】まるで繭玉のような犬「かい子」

 かい子は、保健所に収容されていたところを、愛護団体に引き取られた。手入れされていない白い毛が全身を覆い、まるで繭玉のようだったという。「かい子」の名は、繭をつくる「かいこ」から。動物愛護団体ランコントレ・ミグノン代表の友森玲子さんに命名されたという。

 里香さんが「犬を飼いたい病」にかられたのは、2011年ごろ。里香さんの勤める「ほぼ日」の社長である糸井重里さんが飼っているのをみて、うらやましくてたまらなかったという。「犬を飼うのは大変だと思っていたけど、忙しいご夫婦が協力して、楽しそうにお世話しているのが、すてきだなと」。

犬を飼う前から「ペットロス」だった

 仕事の一環で犬を飼うゲームを始めたときも、のめりこんだ。「『死』がないゲームなので、私がゲームをやめるまで終わらない。でもほかの仕事に支障がでるので、泣きながらゲームやめたんです。まわりからは『ペット飼う前から、ペットロス』と笑われていました(笑)」。

 友人の家へ行っては犬をかわいがり、犬を連れている人がいれば、ついて行ったことも。「ちょっとおかしい人と思われていたかも(笑)」。

 犬好きが仕事にも生かされた。フランス在住で、ヨークシャーテリアの「バブー」を飼う、ヘアメイク・フォトエッセイストの女性の連載企画をはじめた。「バブー」に会うのを楽しみに、何度もフランスと日本を行き来した。企画は、内容のおもしろさで、300回を超える長期人気連載となっている。

 かくして、「犬を飼いたい病」は加速する。一方で、飼うことへの不安もあった。「楽しいだけじゃないのも聞いていた。病気や介護、亡くなった後のことを考えるとすぐには飼えないなって。たぶんお留守番もさせるし、飼う資格ないなと思ってました。」

 当時、住んでいたのはペット不可のマンション。「家を建てる間に、飼うための心の準備をしていました」。夫の賢(すすむ)さん(51)と、2011年から家探しを始め、13年に土地を見つけた。

 2015年2月、やっと一軒家が完成した。それまでときどき覗いていたミグノンが開催する譲渡会への参加も、真剣味が増した。「自分たちの年齢や体力を考えると、大きな犬は難しい。でも小型犬がいても、友森さんに『あの子は素人の手には負えないかも』とストップが出て、なかなか出会えないままでした」。

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最終更新:5/5(土) 14:30
sippo