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スクールソーシャルワーカー導入1年 子どもの問題解決に役割/青森・八戸

5/6(日) 11:42配信

デーリー東北新聞社

 八戸市教委が2017年度に設置した「スクールソーシャルワーカー(SSW)」制度は導入から1年が経過した。学校や家庭での悩みを抱える児童生徒と保護者の相談に専門家が対応し、子どもを取り巻く問題を解決する取り組みで、17年度の相談件数は延べ677件。学校や家庭だけでは対応しきれない複合的な問題を解決した事例もあり、市教委は制度の積極的な活用を呼び掛けている。

 市教委では、八戸市の中核市移行をきっかけにSSWを独自に導入。市内では元教員ら5人が、伊藤博章教育長から委嘱されて活動している。全ての小中学校を定期的に訪問するほか、電話でも個別相談を受け付け、必要に応じて家庭訪問も実施。青森県が各教育事務所に配置しているSSWや児童相談所などとも連携して問題解決に当たっている。

 従来のスクールカウンセラーが、主に児童生徒の心の内面に働き掛けて問題解決を支援するのに対して、SSWは子どもを取り巻く環境に取り込む形で支援するのが狙いだ。

 市教委教育指導課によると、延べ相談件数677件のうち、児童生徒からの相談は423件、保護者からは254件。多くは不登校やいじめに関するものだというが、保護者からは経済的な内容も寄せられるのが実情。実際に生活保護受給要件だったにも関わらず、申請していなかった家庭を市長部局の福祉部と連携して解決につながった例も。

 同課青少年グループの柳谷貴広主任指導主事は「(677件の相談件数は)思っていたよりも多い印象。教育関係の問題は幅広く、SSWの役割は大きい」と制度導入の意義を強調する。

 子どもを取り巻く問題は複雑化しており、どの行政機関窓口に相談すればいいのか悩む保護者も多い。元市立柏崎小校長で、SSWスーパーバイザーを務める高野康一さんは「SSWは各機関との“つなぎ役”。ちょっとしたことでも相談をしてほしい」と呼び掛ける。

 相談は各学校のほか、市少年相談センターなどで受け付けている。

 問い合わせなどは、八戸市少年相談センター=電話0178(43)2142=へ。

デーリー東北新聞社