ここから本文です

処方箋なしで向精神薬や医薬品販売 元薬剤師に1年6月求刑

5/9(水) 12:15配信

千葉日報オンライン

 管理薬剤師として勤務していた千葉県佐倉市の薬局で、処方箋がないにもかかわらず医薬品などの不正販売を繰り返し、医薬品医療機器法違反などの罪に問われた成田市三里塚、保険外交員、木川智勝被告(30)の初公判が8日、千葉地裁(大野洋裁判官)で開かれ、木川被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6月を求刑し即日結審した。判決言い渡しは18日。

 検察側は冒頭陳述で、不正販売の発覚を免れるため販売データに架空の医療機関名を入力して自費診療扱いにするなどし、同僚から不正を指摘されると「大丈夫。何かあったら責任を取るから」と答えたとした。

 被告人質問で木川被告は「処方箋をなくしたりして困っている患者さんを何とかしてあげたかった」と動機を述べた。しかし、裁判官は「処方箋が必要だと知っていたら買わなかった」「もっと効く薬を出してあげると勧められた」と購入客の供述調書を読み上げ、「客が困っていたからと言うが、買った人が言っていることからはそうは感じられない」と指摘。木川被告が言葉に窮する場面もあった。

 検察側は「立場を利用した常習的な犯行であり巧妙、悪質」とし、弁護側は「反省を深め、薬剤師として勤務する意思はない」として執行猶予付きの判決を求めた。

 起訴状などによると、木川被告は2015年11月~17年7月、勤務していた大手薬局チェーン「ウエルシア薬局ユーカリが丘店」(佐倉市上座)で、処方箋がない客8人に計20回にわたり、医薬品や性的不能治療薬、向精神薬計約1200錠を約5万円で不正に販売したとしている。同店は調剤業務停止19日間の行政処分を受けた。