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北朝鮮非核化へ共同宣言=拉致「対話通じ解決」明記―日中韓首脳が一致

5/10(木) 1:14配信

時事通信

 安倍晋三首相、中国の李克強首相、韓国の文在寅大統領の3カ国首脳は9日、東京・元赤坂の迎賓館で会談した。

 朝鮮半島の完全な非核化へ向け、国連安全保障理事会決議に基づき連携していくことなどで一致し、同日深夜に共同宣言を発表した。日中韓の自由貿易協定(FTA)締結交渉の加速化や首脳会談の定期開催も確認。日本人拉致問題では、安倍首相が早期解決への協力を要請し、宣言には日朝間の対話を通じた早期解決を中韓両首脳が支持することが盛られた。

 共同宣言は「われわれは朝鮮半島の完全な非核化にコミットしている」と明記。「安保理決議に従った国際的な協力および包括的な解決によってのみ、北朝鮮にとって明るい未来への道が開ける」とした。ただ、日米が主張する「核・ミサイルの完全、検証可能かつ不可逆的な放棄」との表現は盛り込まれなかった。

 拉致問題に関しては「中韓首脳は、日朝対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」と記された。

 4月の南北首脳会談に関する共同声明も公表され、「板門店宣言」について「特に評価し、歓迎する」と明記。米朝首脳会談を通じて、「関係国の懸念の包括的な解決に貢献することを強く希望する」とした。

 共同宣言などの公表は日中間の文言調整により、会談終了から半日余りずれ込んだ。

 安倍首相は会談後の共同記者発表で「安保理決議の完全履行は3カ国共通の立場だ。今後も3カ国で協調して行動する」と述べた。

 共同発表で李首相は「朝鮮半島非核化が対話の軌道に戻ることを歓迎する」と表明。文大統領は「朝鮮半島の恒久的な平和定着の過程で、3カ国の緊密なコミュニケーションが持続的に行われることを期待し、約束する」と語った。会談で李首相は、中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による再会談について説明した。

 拉致問題に関し、安倍首相は共同発表で拉致・核・ミサイルの諸懸案を包括的に解決した上で、日朝平壌宣言に基づき国交正常化を目指す考えに変わりがないことを表明。李首相は「米朝会談、日朝対話に期待を寄せている」と述べた。

 経済分野では、日本を含む16カ国によるアジア広域のFTAとなる東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期妥結を目指すことでも一致した。

 日中韓首脳会談は2015年11月のソウル開催以来2年半ぶり。麻生太郎副総理兼財務相、中国の王毅国務委員兼外相、韓国の康京和外相らが同席した。次回は中国が議長国を務める。 

最終更新:5/10(木) 8:07
時事通信

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