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改良版NDはボディバランスが向上。最廉価モデルで約250万は頂けないが…

5/10(木) 11:05配信

carview!

マイナーチェンジで素晴らしいフットワークに

これだよ、これ。昨秋にマイナーチェンジが施された“ND”こと現行ロードスターに乗って、芦ノ湖スカイラインの回り込んだコーナーをひとつふたつクリアしたあとに、ボクは嬉しくなってしまった。にわかには信じられないから、ざわつく心を抑えてもう少し走ってみる。うん…、間違いない。新しくなったNDロードスターは、これぞ現代のロードスターといえる素晴らしいフットワークを身につけた。

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ブレーキングからターンインにかけて、ペダルを徐々に離してステアリングを切り込んでいくと、新しくなったNDは最初からジワリとグリップ感を立ち上げた。荷重がかかってもフロントダンパーがスコッ! と入らず、ゆっくりと沈み込む。当然タイヤはグッと踏ん張って、グリップ力が上がる。そしてダンパーがゆっくりと戻ってくれるから、タイヤにかかった圧力が抜けきらず、ステアリングの手応えが最後まできちんと残っている。

これができなかったんだ。

フロントの手応えがあるから安心してカーブに入って行くことができ、車体をロールさせて、外側ふたつのタイヤに荷重をかけて行くことができた。そのときのリアサスペンションの伸び方も、フロントと同じくらい落ち着きがあっていい。

素晴らしいじゃないか。

今まではこのターンインにかけての手応えが乏しくて、“な~んかいやな感じ”だった。具体的に言うとフロントダンパーの減衰力がなさ過ぎて、逆にリアは高すぎた。これだと速度が低い街中では確かに軽快にクイクイと曲がる。でも速度域が上がると、フロントの手応えが少ないから、リアはどっしりしているのに不安に感じるのだ。

原点回帰から導かれたセッティング妥協点が不満だった

なんで最初からこうしなかったのだろう?

その理由は、何となくわかる。それは原点回帰を謳いながらも、現代水準のプレミアムスポーツカーとして性能を見せつけたかったからだと思う。パワーこそ131psしかないけれどコーナリングパフォーマンスの高さは披露したい。そしてこれを、そこそこの価格帯のスポーツカーを手に入れることができる世界中の人々に対して“誰もが楽しめる最新のロードスター”にしなくてはならない。そんな中でマツダは、誰が乗っても曲がると感じ、かつリアスタビリティの高いセッティング妥協点を初期型に見いだしたのではないだろうか? その証拠が、ADVAN Sport V105というタイヤの選択だとボクは思っている。

そんな色気、出さなきゃいいのに。

だったらタイヤも原点回帰して、ベーシックなグリップレベルのものでよかったんじゃないのか? そのためにNA時代にはなかった、トラクションコントロールシステムだって付いているんだろう?

しかし結果的に、マイナーチェンジしたNDはこうしたボクの文句を超えた仕上がりとなっていた。NA/NB型ではできなかったフロントの応答性をきっちりと高めた上で、リアもまとめている。全体的にあの“ボヨンボヨン”とした感じがなく、誰が乗っても楽しめるのに、質の高いハンドリングが得られたと思う。しいて言えば問題は、その限界が非常に高くなってしまったことだけれど、それは「限界が低いから楽しい」という初代NAの考え方の一歩上を行くものだと思う。

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最終更新:5/10(木) 11:05
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