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「1者入札」中止を撤回 小池百合子知事の「東京大改革」大幅見直し

5/12(土) 0:45配信

産経新聞

 東京都の小池百合子知事は11日、試行してきた入札契約制度改革について、柱となっていた入札参加希望が1社・グループ以下になった場合の「1者入札」原則中止を取りやめて本格実施すると発表した。もう一つの柱の予定価格の事後公表も、一定価格未満は事前公表に戻す。都の入札制度は試行前の水準に近い内容で本格実施されることになり、小池氏が掲げる「東京大改革」の目玉は大幅見直しを迫られた形だ。

 試行をめぐっては主に中小企業から「負担が大きい」などと反発があった。小池氏は同日の定例会見で、「改革の狙いはより多くの方に参加していただき、入札の競争性・透明性を高めること。十分な成果が出た」と強調しつつ、「変化に現場の反応があったことは事実」と反発を踏まえた見直しであることを示唆。また、見直しの方向性が都議会公明党の要望に近いことには、「業界ヒアリングや入札監視委員会の議論、各会派の要望を併せた結果」とした。

 昨年6月の試行後、豊洲市場(江東区)の土壌汚染追加対策工事で入札不調が相次ぐなど、1者入札原則中止の影響が続いていた。また、試行では事後公表に切り替えた予定価格の積算を業者が独自に行う企業努力が迫られ、中小企業から「少ない社員で計算することは大きな負担」などと批判があった。本格実施後は事後公表を原則としつつ、建築で4億4千万円、土木で3億5千万円、設備で2億5千万円未満の工事は事前公表にする。都によると発注工事の約9割は事前公表の対象。1者入札原則中止の取りやめは今月25日以降、その他の部分については6月25日以降に公告などを行う契約案件から本格実施する。

 入札改革は小池氏が3月末に廃止した都特別顧問らが問題視して検討・試行が始まったが、建設業界や都議会各会派から批判があったほか、入札監視委員会制度部会も1者入札原則中止の見直しを求めていた。

最終更新:5/12(土) 0:45
産経新聞