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墨絵で描く侍の旅路、暗い気持ち満載のルーレット式職業斡旋所など、エッジの利いたRPG4作

5/14(月) 14:05配信

IGN JAPAN

墨絵で描く侍の旅路、暗い気持ち満載のルーレット式職業斡旋所など、エッジの利いたRPG4作 - Part 1

実はこの前置きの文章は以下の作品をまとめたあとに書いているのだが、RPG特集と書きながらもRPGと言っていいか迷うところはある。どれもわかりやすい「経験値を溜めスキルツリーを広げていく」というような体験ではないからだ。ジャンルに対して奇妙なアプローチを見せているものばかり。一見すれば既存の作品の既視感はあるものの、題材やストーリーテリング、ゲームメカニクスにおいてのオリジナリティを掘り下げようとしている。
『Knuckle Sandwich』無職がハローワークに行くも、流れ着いた先は殺戮ハンバーガー屋

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無職の期間は突然終わる。しかし、ろくなスキルもキャリアもない状態からいきなり仕事をはじめると、本当にどうかしている人間が回しているひどい現場に入り込むことも少なくないので社会に対する不信感ばかりが募る可能性も少なくない。
それにしてもビデオゲームの世界がいまこんなに多様な体験をできるからって、『Knuckle Sandwich』みたいに無職が仕事を始めたあとの地獄めぐりの体験を、センスよくおしゃれなものとして描くのは行きつくところまで来た感がある。


『Knuckle Sandwich』は無職がようやく仕事を始めたら、ハローワークで紹介される職場をたらいまわしにされた挙句、流れついた先がブラックという言葉よりも黒い地獄みたいな職場に行きつくまでを描くRPGである。しかもそれが暗い内容ではなくポップで明るいから余計に哀しい。
久しぶりに職業を見つけるという行動は、空白の職歴を持つ人間にとっては往々にして超現実である。何の準備もなくハローワークに向かう本人にとっては一大イベントだったりするのだが本当に本作ではイベントとして描写。自分の経歴をぐちゃぐちゃにしか書けなかったなかで、職員たちが連れてきた場所は大観衆が見つめるステージである。完全なギャグとして描かれているが一部の人間にとっての心象風景としてはリアルだ。


特別なスキルもない中で何の職を紹介されるのかというと、なんとルーレットで適当に職業を紹介される。最初にダンサーで音ゲー、掃除屋でシューティングとまるでこのビデオゲーム自身がジャンルを決めあぐねているかのようにどれもこれもRPGと関係のないジャンルを体験するがどれも身にならない。
結局、ハローワークで職は見つからないまま失意の中で帰路を歩く。だがそこで奇妙なハンバーガーショップが求人広告を出しているのを見つける。ここならどうだろうと店長と話をしてみると、スタッフが足りていないのか即日スタッフとして採用。
ウェイターとして1日過ごすなかで「これならうまくやっていけるかもな」と店の裏でゴミを片付けていたところ、不気味なチンピラが襲い掛かる。RPGらしいバトルで、相手を倒すなかでなんとそのまま殺してしまう。あわてて店長に報告するが、店長の行動は想像を絶していた。死体をハンバーガーに調理するのである。そう、ここは社会のレールから離れた地獄。このRPGの始まりである。


本作を制作しているAndrew Brophy氏にお話を伺うと「この作品は『ポケットモンスター』や『マリオ&ルイージRPG』に影響を受けたんだ」という。ちなみに「恐縮ですが、Andrewさんの実話も入っていますか」とも聞いてみたところ「No.」とのことだ。
『Reverie』 現代のニュージーランドを舞台に、マウイの伝説が蘇る


現代に暮らすなかで自分の住む土地の歴史に根差した神話に触れることはまれだ。『Reverie』は現代のニュージーランドで暮らす少年・タイが、祖父とのちょっとした頼み事を行うなかで、島に眠る神話に触れていくきっかけを得る。


おじいちゃんの頼みを引き受けて、家の地下室から取ってくる。でも大きなダンジョンみたいになっている地下ではネズミみたいな害獣がたくさんいる。自分の部屋のクリケットのバットを持って、ネズミたちを跳ねのけながら奥へ向かうのだが、待ち受けていたのはなんと乾燥機。しかも、意思を持って動き始め、こちらに襲い掛かってくるのである。


なんとかバットを振り回して暴れまわる乾燥機を仕留めると、目の前は現実とは違う空間に飛ばされる 。 自らに語りかける声を聴くと、そこにいたのは精霊マーサだった 。

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最終更新:5/18(金) 16:05
IGN JAPAN