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無職の若者 農で自立 畑作・酪農就労へ 北海道新事業

5/14(月) 12:06配信

日本農業新聞

 北海道は、ニートや引きこもりなど仕事に就いていない若者を新たな労働力として着目し、農業現場に送り込む取り組みに乗り出す。農業の労働力確保と若者の就労支援を狙う。初年度の2018年度は、農業での就労支援の枠組みを構築するため先進事例の調査を進める。若者の就労を支援する大阪府のNPO法人と連携し、19年度にも同法人が支援する若者を十勝地域に受け入れるモデル事業を実施したい考えだ。

 厚生労働省北海道労働局の統計によると、3月の月間有効求人倍率は「農林漁業の職業」で2・21倍。人手不足が課題となっている。

 道は、これまでも労働力確保の取り組みを続けてきたが、さらに視野を広げる必要があると判断。都市部に暮らすニートや引きこもりなどの若者に着目。18年度予算に164万9000円を計上し、「農業分野におけるワークチャレンジ推進事業」を始めた。労働力が不足している農業の現場に若者を送り込むとともに、現場での作業を通じ自立に結び付けることも視野に入れる。

 18年度は、ノウハウなどを蓄積するため、主に先進事例の調査を進める。対象としているのは大阪府泉佐野市と青森県弘前市、大阪府豊中市と高知県土佐町の二つの連携事例だ。

 泉佐野市では、若者の就労を支援するNPO法人「おおさか若者就労支援機構」が、ニートや引きこもり向けの就労訓練メニューに農業を組み込んでいる。希望者を弘前市に送り出し、リンゴの生産を数日間手伝ってもらう。

 豊中市は、就労に困っている人に土佐町の農村地域で、農作業のインターンシップをしてもらう取り組みをしている。

 19年度からのモデル事業は、泉佐野市のおおさか若者就労支援機構と連携し、若者を十勝地方に呼び込み畑作や酪農、畜産などに従事してもらうことを構想する。「道内は人手不足が深刻だ。取り組みを全道各地に広げたい」(道農業経営課)と話す。

日本農業新聞

最終更新:5/14(月) 12:06
日本農業新聞