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初舞台の宮沢氷魚ら充実キャストが集う藤田貴大の新作

5/15(火) 17:02配信

チケットぴあ

野田秀樹芸術監督の方針の下、若手クリエーターを積極的に起用している東京芸術劇場。「マームとジプシー」主宰の藤田貴大もそのひとりで、2013年以来ほぼ毎年、共にクリエーションを行っている。今年は特に多く、同劇場に藤田作品が3作登場。7月に藤田の新作である「BOAT」が東京芸術劇場プレイハウスで上演される。出演者の宮沢氷魚、青柳いづみ、豊田エリー、そして作・演出の藤田に話を聞いた。

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「どういう役を演じてほしいとかこういう台詞を言ってほしいとか、そういうことだけでキャスティングというものに取り組むのではなくて、この人とならこの題材をじっくり話すことができそうだという人と僕は仕事がしたい。それまで個々とは会っていたんですけど、宮沢さん、青柳さん、豊田さん、そして(もうひとりのメインキャスト)中嶋(朋子)さんが集合したところを見られたのは、今日が初めて。実際、イメージとブレはなかったですね」と、満足げな藤田。これまで同劇場で上演した藤田作品は原作のあるものが主だったが、「BOAT」は自身の言葉で紡ぐオリジナル。「ある土地にやって来た飛行物体の脅威に右往左往する住民たちの人間模様を描きたい」と語る。

昨年俳優デビューを果たした宮沢は、本作が初舞台。「俳優としての履歴や経験よりも、宮沢さんがこの23年間をどう生きてきて、その目で世界をどう見てきたかに興味がある」という藤田の言葉に対し、「初めてお会いしたときから見透かされているというか、僕の中身をすごく見てくれている感じがした。僕も常にオープンな状態で、何も恥ずかしがらずに全部さらけ出していきたい。お客さんにお会いできることも含めて、今は不安より楽しみしかないです」と、爽やかに意気込みを語った。

豊田は、初舞台の藤田演出「ロミオとジュリエット」(2016年)にジュリエット役で出演。「『ロミオ~』での経験はオーディションから稽古、本番まで全てが大切すぎて、今でも色濃くて。『またいつか一緒にやりましょう』が実現することはめったにないんですが(笑)、本当に声を掛けてもらえたことがすごくうれしい。私はファンタジーが大好きなんですけど、それは根源に必ず“ほんとう”の話が入っているから。藤田さんの作品はまさにそれです」と、すっかり魅了されている様子。

そして多くの藤田作品に参加し、常に重要な存在であり続ける青柳いづみ。「新作をそんなに頻繁に作るわけではないので、ひとつひとつがすごく大切。ただ、原作があるものとは違う、オリジナルの新作を作るときの大変さをハッと思い出して、今、恐怖と不安しか……」と苦笑いするも、藤田が作品をどう考えていくのかををよく知る彼女が、本作の支柱となるのは間違いない。

加えて、藤田作品には初参加の中嶋朋子や長きに渡り藤田作品を支えてきた多くの俳優が出演。新作「BOAT」が多彩なキャストを乗せ、どんな劇世界に漂着するか楽しみだ。7月16日(月・祝)から26日(木)まで、東京芸術劇場プレイハウスにて。現在、プリセールを実施中。受付は5月18日(金)午後11時59分まで。

取材・文:武田吏都

最終更新:5/15(火) 17:02
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