ここから本文です

北の経済ブレーンが中国を視察…正恩氏、非核化後の開放を念頭に?

5/15(火) 15:05配信

中央日報日本語版

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の右腕といわれる側近実力者を含めた労働党中央委員会代表団が14日、北京を訪問した。北朝鮮側は代表団の訪中目的について「(中国の)社会主義経済建設に対する見学のため」と明らかにしたと北京の北朝鮮消息筋が中央日報に明らかにした。金委員長が、先週の大連訪問から1週間を経て核心側近を派遣し、中国の経済発展の現場を視察させたということだ。

今回の訪中団には金委員長の側近である朴泰成(パク・テソン)労働党中央委員会副委員長が含まれた。朴副委員長は労働党で科学技術と教育分野の責任を負う要人だ。また、首都・平壌(ピョンヤン)を担当している金秀吉(キム・スギル)労働党平壌委員長、新義州(シンウィジュ)など中朝境界隣接地の平安北道(ピョンアンブクド)を担当している金能五(キム・ヌンオ)労働党平安北道委員長をはじめ、地方幹部が多数含まれた。北京消息筋は「非核化の進展によって経済制裁が緩和され、中国を含めた国際社会との経済交流が本格化したあとを見据えた布石」と分析した。「社会主義経済建設の見学」という言葉で、中国の改革・開放の成功事例のうち北朝鮮に適用可能な部分を探ろうとの意図が見える。

朴泰成副委員長は、金委員長の執権初期である2012年に組織指導部副部長を務めた側近の中の側近だ。その後、平壌を取り囲む平安南道(ピョンアンナムド)の党委員長を経たあと、昨年10月の労働党中央委員会総会で中央委員会副委員長として華やかに復帰した。また、代表団に党内地位が高い平壌と平安北道の党委員長が含まれていることから、中国共産党対外連絡部が2010年のように党の市・道委員長を招待して主要地域の視察を通じて中朝協力を模索する考えではないかとの分析もある。代表団には柳明鮮(リュ・ミョンソン)労働党中央委員会副部長(国際部)も含まれた。一時、金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部長がマイク・ポンペオ米国務長官の米朝首脳会談の事前調整内容を説明するために訪中したという見方が提起されていたが、その可能性は低いとみられている。北朝鮮消息筋は「今回の訪中団は米朝会談とは無関係であると承知している」と伝えた。

経済制裁緩和以降を見据えた中朝経済交流正常化への動きは、駐朝中国大使からも感知された。中国国営の新華社通信によると、李進軍在朝中国大使は今月11~12日に参加団を率いて北朝鮮側の鴨緑江(アムノッカン)周辺と新義州市を視察して両国の地方・民間交流強化策を協議した。

この席で李大使は、(国境を挟んで接している)北朝鮮平安北道と中国遼寧省の協力強化を提案した。李大使が中朝の国境都市から視察に回ったことは、非核化の進展によって再開が見込まれる本格的な経済交流に備えた動きと読むことができる。これについて金能五平安北道委員長は「朝中友好は党と政府が強く堅持している、揺らぐことのない立場」と強調した。

北朝鮮代表団はこの日午前、平壌発高麗航空便で北京首都国際空港に到着したあと、10時半ごろに空港から出てきた。代表団は池在竜(チ・ジェリョン)駐中北朝鮮大使の出迎えを受け、中国側が用意した儀典用車両とミニバスに分乗し、釣魚台迎賓館に移動した。一行は午後2時ごろに迎賓館をあとにして、北京中関村にある中国科学院文献情報センターを訪問した。同センターは3月下旬に訪中した金正恩委員長が視察に訪れた場所だ。代表団はベンツ車両3台と小型バス2台を分乗して移動した。

中国外交部の陸慷報道官は、この日内外信に対する定例記者会見で、訪中要人についての質問に「中朝間の交流については双方が正常に往来している」としつつも「具体的な訪問については知らない」と述べた。陸報道官のこの言葉は、今回の北代表団の訪中が中国共産党と北朝鮮労働党の間の党レベルでの交流であることを示すものだ。