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比政府、ハイブリッド米作付け推進 19年めどにコメの完全自給

5/17(木) 7:15配信

SankeiBiz

 フィリピンは、籾(もみ)米の収穫量が多いハイブリッド米の普及促進により、早ければ2019年にコメの完全自給の達成を目指す。現地紙ビジネス・ワールドが報じた。

 ピニョル農業相は「国内コメ農家の3割に当たる作付面積400万ヘクタールでハイブリッド米が栽培されれば、コメ自給率100%は達成可能だ」と強調する。現時点ではハイブリッド米の栽培は国内作付面積の1割程度にとどまっている。

 農業省のアリエル・T・カヤナン次官は、国内のコメの需給バランスを保つためにも、完全自給の達成が重要だとの考えを示した。「輸入相手国のコメ生産は気候変動の影響を受けやすく、生産量が低下すればコメの国際相場が急騰し、輸入が困難になる。フィリピンはハイブリッド米の推進で国内生産を増やさなければコメ不足に陥るリスクがある」と述べた。ハイブリッド米の作付け率が30%になると、コメ自給率が100%を上回ると指摘した。また、コメ農家の生産性を上げるためには灌漑(かんがい)システムや技術改良も必要だとも話した。

 政府のハイブリッド米推進政策が実を結び始めており、地場農業会社SLアグリテックは、ルソン島パンパンガ州ルバオで作付面積250ヘクタールの水田からハイブリッド米「SL-8H」を3月に収穫した。同社のリム最高経営責任者(CEO)兼会長は、フィリピン国内のハイブリッド米作付面積は40万ヘクタール超に上るとしたうえで、「今後の動向を見守る必要があるが、年末までには50万~60万ヘクタール程度に拡大する」と推測した。

 同社は国外でのハイブリッド米生産にも乗り出している。すでにミャンマーで収穫実績があるほか、インドやインドネシアでもハイブリッド米を生産したい考えだ。リムCEOは「インドには4600万ヘクタールの水田があるが、うちハイブリッド米の作付面積は200万ヘクタールにとどまり、商機がある」と期待を寄せる。

 フィリピン政府もコメの国外生産に取り組んでいる。現在、パプアニューギニアと交渉を進めており、コメ生産の土地利用で近く合意に達する見込みだ。(シンガポール支局)

最終更新:5/17(木) 7:15
SankeiBiz