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《ブラジル》ジャパン・ハウス1周=来館者数77万人を記録=将来的な収益性強化が課題

5/16(水) 4:05配信

ニッケイ新聞

 日伯政府要人が一同に会し、華々しくオープンしてから丸1年を迎えたジャパン・ハウス(平田アンジェラ多美子館長、以下、JH)。開館わずか1カ月で来館者は7万5千人、1年間では延数76万9502人を記録した。当初の年間目標13万6千人を遥かに上回る実績をあげ、パウリスタ大通りでも象徴的な文化施設の一つとして地位を確立した。開館から1年を振返り、今後の展望と併せて平田館長に話を聞いた。

 ロンドン、ロスに先駆けて、昨年5月6日に一般公開が始まったサンパウロJH。「竹―日本の歴史展」を皮切りに1年間で8つの企画展、関連ワークショップや講演会など45の催しが行われ、参加者数は3600人以上に上った。

 平田館長は「本当にあっという間だった」と激動の1年を振返り、「まだ知られていない日本文化が沢山ある。親日家が多く、非常に高い期待が寄せられている」との手応えを語る。

 当初〃日本の正しい姿〃を伝えるというJHの事業意図が理解されず、日系社会の一部からは冷ややかな声も上がった。だが、昨年の県連日本祭りでは宣伝に一役買ったほか、日本移民110周年記念公式グッズ制作にも協力。現在、110周年を記念して開催中の日系作家・大岩オスカル特別展も聖市JHが独自に企画したものだ。

 「JHの成功は日系社会あってこそ。日系社会との協働は絶対に必要なことだ。日系社会を尊重し、共に歩んでいくことが必要」と語る。今後、多様な日本の魅力を伝えることを目的に地域活性化事業が進められる予定で、県連や県人会との協働も期待される。

 JHを軌道に乗せ、立上げを果たした今、将来的な自走化が見込まれる。平田館長は「今まで通りにはいかない」と背筋を正し、将来的な継続性を見通した収益柱の確立が〃次なるステップ〃と位置づける。

 「日伯経済協力に介在する」との方向性を持ち、今後、具体的な検討を行なう見通しだ。聖州工業連盟の若手実業家訪日ミッションに伴う、日本企業とのマッチング(出会い)支援などの案件も出ているという。

 市場展開の足懸りとして無印良品、BEAMSの館内でのポップアップストア(期間限定店舗)出店も決まっており、「さらに新事業がでてくるのでは」と見通す。

 今年4月にJH法人を立上げて新体制に移行した。企業会員制度の導入により、企業寄付に伴う免税措置が可能になる。三菱電機、キャノン、MAYEKAWA、ブラデスコ保険などもすでに展示協賛している。

 平田館長は、今年度の来場者目標は前年度実績の維持。来館者の要望を受けて展示期間を2~3カ月から4カ月に延長し、1年間で6つの企画展が催される見込みだ。

 なお予算は15年から19年3月迄に約37億円が計上されおり、来年度4月以降は、複数の指標を総合評価し、事業継続の可否が判断される見込みだ。

最終更新:5/16(水) 4:05
ニッケイ新聞