ここから本文です

リーグ王者がCL出場権を失うまで…チェルシーが犯した「4つの失敗」を振り返る

5/16(水) 21:30配信

SOCCER KING

 プレミアリーグ王者として迎えた今シーズン、チェルシーは優勝候補筆頭ではなかった。そして大方の予想通り、あらゆる要素が重なり合い、2015-16シーズンと同じように来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を失った。そんなチェルシーが犯した「4つの失敗」を振り返る。

①ジエゴ・コスタの放出劇

 昨シーズンから続いたD・コスタ騒動により、チェルシーのプレシーズンは慌ただしくなった。2014年の加入以降、3シーズンで公式戦120試合に出場し、59ゴールを記録。チームが不利な時に決定的な仕事をしてくれるエースだったが、2017年1月に中国移籍の噂が噴出した。これを機に、指揮官との不仲説が度々取りざたされる。

 決定的だったのは、昨夏にアントニオ・コンテ監督が送ったとされるメッセージだ。「昨シーズンは一緒に戦ってくれてありがとう。でも来シーズン、君は私のプランにはいない」。真意のほどはわからないが、このテキストを受け取ったD・コスタは、古巣アトレティコ・マドリードへ戻っていった。

 エースを失ったクラブは、新しいFWを獲得しようと模索した。迎え入れようとしていたのは、かつてチェルシーで将来を期待されたものの出場機会を求めて移籍し、当時エヴァートンでゴールを量産していたロメル・ルカク。しかし、高額な移籍金に躊躇している最中、マンチェスター・Uが約124億円を支払い“横取り”されてしまった。

②補強政策

 ルカクの件は、昨夏の移籍市場で後手を踏んだ出来事の一つ。新たなエースとしてアルバロ・モラタを獲得したが、ほかにも監督は、アレックス・サンドロ、ラジャ・ナインゴラン、レオナルド・ボヌッチといった一線級の主力を望んでいた。しかし、いずれも獲得とはならなかった。

 失敗に終わった原因は、フロント主導の補強政策である。コンテ監督に選手獲得の決定権はなく、移籍市場でのオペレーションは補強部門のマリナ・グラノフスカイア氏とマイケル・エメナロ氏(現モナコ・テクニカルディレクター)によって行われていた。さらに、補強費用を抑えようとするクラブの方針もあり、着実に戦力を補強するライバルたちとは正反対な移籍市場となった。

 希望通りの戦力を獲得できなかったチェルシーは、過密日程により溜まった疲れと主力組の負傷離脱により、年明けから少しずつ調子を落として行った。

③代役のパフォーマンス

 コンテ監督の誤算だったのは、獲得したモラタやティエムエ・バカヨコらが才能を存分に発揮できなかったことである。

 開幕から好調を保ち、早くもD・コスタの代役として活躍していたモラタは、第7節のマンチェスター・C戦で負傷すると、チームを離脱しゴールからも遠ざかった。さらに、背中の痛みを訴えて思い通りのプレーができなくなり、第20節のブライトン戦から最終節のニューカッスル戦までわずか2ゴールと苦しい時期を過ごした。

 ネマニャ・マティッチの後釜として加入したバカヨコは、出場機会こそ多いものの、役割を全うしているとは言えなかった。カバーに入る場面で集中力を切らしたり、不用意なファールを与えたり、簡単にボールを奪われたりと、才能を存分に発揮するには至っていない。そのほかにもダニー・ドリンクウォーターは負傷により前半戦をほぼ欠場。復帰しても満足な出場機会を与えられず。冬に加入したロス・バークリーも同じくハムストリングに問題を抱え、リーグ戦2試合の出場に止まった。

④定まらなかったディフェンスライン

 昨シーズンのチェルシーは、ダヴィド・ルイスを中心に、ガリー・ケイヒル、セサル・アスピリクエタの3人がディフェンスラインを形成し、相手の攻撃を寸前でシャットアウトしていた。しかし今シーズンに入ると、D・ルイスは「戦術的な理由」と負傷により、ケーヒルはコンディションが整わないことによりパフォーマンスを落とす。そして、昨シーズンのキーマンたちが揃って控えに回る事態に陥った。

 アンドレアス・クリステンセンとアントニオ・リュディガーの若い2人が彼らの穴を埋めているが、いずれも絶対的なレギュラーとしてプレーしていない。結果的に強みだった守備の固さが消え、昨シーズンの失点数33を上回る38ゴールを奪われた。

 ただ、終わってしまったことは仕方がない。新たな監督を連れてくるのか、新戦力を引っ張ってくるのか不明であるが、20日に控えるFAカップ決勝を全力で戦って今回の反省を来シーズンに生かしてほしい。

SOCCER KING

最終更新:5/16(水) 22:05
SOCCER KING

あわせて読みたい