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英、日立原発に2兆円融資 建設計画で負担する譲歩案を提示

5/18(金) 7:15配信

SankeiBiz

 日立製作所が英国で建設を計画する原子力発電事業をめぐり、英国政府が、安全対策費などで約3兆円に膨らんだ総事業費のうち、約2兆円を直接融資などで負担する譲歩案を示したことが17日、分かった。出資で賄う残りの約1兆円について、日立は英政府や現地企業に過半出資を求めるが、満足のいく回答は得られていないもようだ。建設後の電力買い取り価格にも課題を残し、月内に目指す決着は予断を許さない状況だ。

 日立は、英政府に対し5月末を期限に支援策を提示するよう求めており、週内にも提案内容の可否を判断する見通し。

 関係者によれば、日立は英政府の約2兆円の融資に理解を示しており、残りの約1兆円の出資をめぐる配分比率が焦点となる。英政府案では日立、英政府と現地企業、日本の政府系金融機関の3陣営が等分負担するという内容。ただ、日本側の出資比率が大きく、建設費高騰や工事遅延で巨額損失が発生するリスクもある。このため日立は負担割合の引き下げを求めており、協議で英政府と折り合えるかが課題だ。

 建設後の電力買い取り価格についても、英政府の提案は日立の要求を大きく下回っており、妥協点を見いだせるかも焦点になる。

 英国での原発新設事業をめぐっては日立の中西宏明会長が今月3日にロンドンでメイ首相と会談。関係者によると、中西氏は、英政府に直接出資などの支援強化を要請し、両者は協議を加速することで一致した。

 日立の計画は英原発子会社ホライズン・ニュークリア・パワーを通じ、英中西部にある原子力発電所に改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)2基を新設する。2020年代前半の運転開始に向け原子炉の設計も進めており、日立は着工するかどうかを19年までに最終判断するとしていた。

最終更新:5/18(金) 7:15
SankeiBiz