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京都・鴨川の息吹、アート作品に 「自然考えるきっかけに」

5/17(木) 10:45配信

京都新聞

 京都市下京、東山区の四条大橋と団栗橋間の鴨川でアート展示が行われている。賀茂川漁業協同組合が張った防鳥ロープに、北区のアーティスト荻野NAO之さん(43)が複数の写真を組み合わせたモンタージュ作品を結びつけた。「自然のバランスが整うように」と祈りを込め、道行く人が川に目を向けるきっかけをつくっている。
 荻野さんは昨年、防鳥ロープを見かけ、同漁協の澤健次組合長(43)に展示について相談した。澤さんからロープはカワウの食害対策で、近年被害が増えていることや、人が手を加えた川の形状が川魚の成育に適さないことを教わった。一方で、天然アユの遡上(そじょう)や魚道の設置で川を上るのを助けていることも知り、作品の構想を練った。京都国際写真祭「KYOTOGRAPHIE(キョウトグラフィー)」の関連イベントとして4月から展示することを決めた。
 川に張り巡らされた防鳥ロープの岸側に一辺5・2メートル×3・2メートルの写真を結んだ。1枚の写真の中に、荻野さんが鴨川で撮影したアユや鳥、太陽や月が反射する水面などを抽象的に組み合わせ、神話的な世界を作り出した。鴨川の奥底にある自然界の息吹を感じ、タイトルを「鴨川胎動」とした。
 左右それぞれの岸に5枚ずつが連なり、上空から見ると、2匹の竜が浮かび上がる。
 荻野さんは「都市景観の一部になりがちな鴨川の自然について考えてもらえれば」と話している。26日まで。無料。

最終更新:5/17(木) 10:45
京都新聞