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【ボクシング】3階級制覇目指す井上尚弥 マイナス思考が勝利の方程式

5/17(木) 16:31配信

東スポWeb

 無敵の“怪物”の裏側にあるものは――。WBA世界バンタム級タイトルマッチ(25日、東京・大田区総合体育館)で3階級制覇を目指す井上尚弥(25=大橋)が16日に練習を公開した。昨年末までに計7度防衛したスーパーフライ級より1・4キロ減量が少なくなったことで「気持ち的に楽なことを実感しています」と表情はすこぶる明るい。

 だが「いつも試合前に相手の映像を見ると(相手が)メチャクチャ強いイメージをするんです。今は自分のパンチが当たらないイメージしかない」と意外な一面を打ち明けた。プロで15戦全勝のうちKOは13を数える井上だけに信じがたい話だが、この「マイナス思考」こそが試合前の心理状態だという。

 ボクシングのデータベースサイト「BoxRec」によれば、王者のジェイミー・マクドネル(32=英国)は身長178センチでリーチは183センチ。井上よりいずれも14センチ上回るとあって「向かい合ったら、僕の方が一回りどころか三回りぐらい小さいんじゃないかと思います」と、言葉だけ見れば弱気にしか取れない。

 そうなると「当たらないイメージ」は不安材料でしかない。ところが、いざゴングが鳴ると「やってみると当たるな、となるんです」。相手を過大評価しておくと、リングで起きることはすべてプラスに感じることができ、そこで攻めて一気に仕留める――。これが井上の中にある“勝利の方程式”だ。

 3階級制覇を達成すれば、その先には今秋から始まる高額賞金トーナメント「WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)」参戦構想もある。すでに参加のオファーが届き「出ないわけにはいかない。『出る』と書いておいてください」と語気を強める。2014年12月のオマール・ナルバエス(42=アルゼンチン)戦以来の「挑戦者」となる今回も「弱気」と「強気」の絶妙なバランスを維持して、夢の大舞台に駒を進めたいところだ。

最終更新:5/17(木) 16:48
東スポWeb