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【サッカーコラム】香川は日本代表に復帰できるのか? 背番号「10」への期待は大きい

5/17(木) 15:00配信

サンケイスポーツ

 【No Ball,No Life】ひたむきにボールを追う姿がまぶしかった。「おい、見てろよ」。いかにも小学生らしい3年生のサッカー小僧が自慢げにシュートを放つ。この中から将来の日本代表が誕生するかもしれない。そう思いながら練習を眺めていた。

 東京・日野市にあり、日本代表FW中島翔哉(ポルティモネンセ)ら約90人のプロ選手を輩出したスクール「クーバー・コーチング」を訪ねた際の出来事である。オランダリーグ・フェイエノールトなどを指揮したウィール・クーバー氏が1970年代後半に開発した、ドリブルや1対1の突破力など個人技にたけた選手を育成するためのスクールだ。

 小学校の低学年、中学年、高学年で別れるクラスは10~20人で編成される。練習をのぞいた日野校では1人が1個のボールを持ち、1時間にわたってドリブルやタッチの技術を磨いていた。

 チームではないため選手は十人十色の練習着をまとう。日本代表のユニホームに身を包んだ中学年の選手の背中に目が留まった。番号は「11」。G大阪出身のFW宇佐美貴史(デュッセルドルフ)である。スクールは全国の約150個所にあり、近畿圏には大阪・吹田校や兵庫・尼崎校などを構える。事業の展開に携わる担当者は「関東で宇佐美選手は珍しいですよ」と教えてくれた。

 聞けば、スクールの選手に最も人気な日本代表のユニホームの背番号は「10」。何を隠そうMF香川真司(ドルトムント)だ。一方で、ある関係者からは「最近はあまり売れない」と耳にする。昨年10月を最後に日本代表から遠のき、ユニホームの売れ行きは伸び悩むという。

 4年前のW杯ブラジル大会を思い出す。当時大学生で、サッカー好きの友人に連れられて日産スタジアムでのパブリックビューイングへと出掛けた。せっかくの機会にと友人に勧められてユニホームを購入し、選んだのは香川だった。特別、代表を応援していたわけではない。10番は格好いいとミーハーな気持ちで手に取ったが、それ以上に、何かしてくれるという期待は大きかった。

 18日には、W杯ロシア大会前のガーナとの壮行試合(30日、日産スタジアム)に臨む30人程度の日本代表が発表される。10番・香川の復帰はいかに。スクールの子供たちの背中は、司令塔への期待を正直に物語る。(鈴木智紘)