ここから本文です

「突然雇い止めされた」外国人、小学校の教壇追われ困窮 福岡市教委が新方針、派遣会社に業務委託

5/17(木) 9:43配信

西日本新聞

 「突然、雇い止めされた。日本の子どもたちのために長年頑張ってきたのに…」。福岡市内に暮らす外国人から西日本新聞の特命取材班に悲痛な声が寄せられた。昨年度まで市立小5、6年の「外国語活動」の授業を担当していた「ゲストティーチャー(GT)」たち。市教育委員会が本年度から、派遣会社に所属する講師に担当させる方式に変えたため「主な収入源を失った」という。何があったのか。

 2007年度から始まった市立小の外国語活動。昨年度は全市立小144校の5、6年で各35時限実施された。担任教諭とともに授業を担当してきたのは、各学校が探し出し、個別に依頼した市内の外国人や留学生、英語が堪能な日本人などのGTだ。昨年度は120人おり、複数の学校を掛け持ちするケースもあったという。「18年度もよろしくね」。校長からそう頼まれたGTもいた。ところが…。

市教委、ネーティブスピーカーを配置する新方針

 市教委は2月14日、GTに代わり、派遣会社に業務委託して講師「ネーティブスピーカー(NS)」を配置する新方針を発表した。取材班が話を聞いたGT5人は2月中旬から3月上旬にかけて、それぞれの校長から伝えられたという。

 「担任と息の合った授業ができていたのに、ごみのように捨てられてしまった」。米国出身のケントさん(50代、仮名)は頭を抱えた。GT歴は約10年。昨年度まで3校で週15時限以上を受け持った。市教委からの収入は1時限当たり一律3800円。年間収入は計300万円を超えていた。

「校長先生は『ごめん』と泣いてくれたけど…」

 「新年度から始まる3、4年の外国語活動ならGTとして担当できる」と言われたが、GTが加わるのは従来の5、6年生と比べて4分の1以下の年8時限。収入も1時限当たり2800円に減ると聞いた。年間収入にして約60万円。妻と小学生の娘がおり、生活費は到底足りない。

 他の4人も、それぞれ別に英会話講師などを務めているが、収入の大半はGTだったという。ハントさん(40代、仮名)は「校長先生は『ごめん』と泣いてくれたけど、市教委からは全く説明がない」と憤る。

1/2ページ

最終更新:5/17(木) 15:30
西日本新聞