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「山根山菜」ターゲットは東京 山の幸ブランド化へ動き活発/岩手・久慈

5/17(木) 10:27配信

デーリー東北新聞社

 岩手県久慈市山根町で、地元で採れる豊富な山の幸を「山根山菜」としてブランド化しようとする動きが出ている。昨年からは、地元住民らがホテルニューオータニなど東京都内の一流ホテルや飲食店向けに試験販売をスタート。今年は住民対象の料理講習会を開催するなど機運を高めており、関係者は取り組みを定着させて、人口減少が進む地域の活性化につなげたい考えだ。

 山根地区は、ワラビやミズ、タラノメ、フキ、ギョウジャニンニクなど山菜が豊富だが、主に住民が自家用として収穫し、市外への流通はほとんどなかった。

 このため、地元住民で構成する「山根六郷の里協議会」が話し合い、最大の地域資源である山菜を活用して「山根ブランド」創出を目指すことになった。

 昨年はホテルニューオータニをはじめ、都内のイタリア料理店、和食店にも提供。評判が良く、今年も納品が決まっている。秋には名産のマツタケも売り込む。

 一方、山菜は旬が短いため一般消費者への販売が難しいのが現状。当面は理解のある飲食店を中心に販売を進め、取引先の拡大を模索していく考えだ。

 ブランド化に向け、地元でも機運を高める取り組みも始まっている。13日には同協議会や販路開拓などを支援する東京のNPO法人「仕事人倶楽部(くらぶ)」(山田洋司理事長)が山菜を使った料理講習会を開催。盛岡市の有名すし店の経営者2人を講師に招き、女性たちが新たな料理法を学んだ。

 完成した料理を振る舞う“山菜尽くし”の食事会では、あえ物やすし、天ぷらが並び、招待された地元住民ら約40人が食材としての魅力を再確認した。

 協議会の松野下冨則副会長は「われわれの地域に豊富な山菜があると改めて感じた」と手応えを語った。

 山根地区の人口は1950年代の2500人から約330人まで減少、65歳以上の高齢化率は55%に上る。食事会に参加した遠藤譲一市長は「自然に恵まれた山根の山菜を経済的に活用し、地域を元気にしたい」と支援を強調した。

デーリー東北新聞社