ここから本文です

強制不妊一斉提訴 「記録なしでも救済を」 宮城の70代、20年以上訴え

5/18(金) 7:55配信

産経新聞

 旧優生保護法下で知的障害を理由に不妊手術を受けさせられたとして、国に損害賠償を求める訴えが仙台地裁など3地裁に一斉に起こされた17日、県内の70代女性が記者会見し、手術について、「何も告げられないまま行なわれ、人生が奪われた」と語った。

 左手首には「一緒に闘う」との思いを込めたピンク色の腕飾り。同法が9年に母体保護法へ改正された直後に発足したホットラインに相談し、20年以上にわたって、取材を受け続けるなど被害救済を訴え続けてきた。「やっと提訴に踏み切れた」と絞り出して、目頭を押さえた。

 中学3年のころ、施設に入所させられた。「馬乗りでほうきでたたかれたり、ご飯もおかわりもできず、いつもおなかがすいていた」と振り返る。夜に施設から逃げようとしたが、連れ戻されたという。

 県の「優生手術台帳」に女性の記録は残っていなかった。ただ、県が手術痕や証言の整合性などの条件を満たせば手術の事実を認める方針を示したことで、提訴を決めた。

 女性は「人の人生を奪っておいて大事な書類がないというのは困る。書類がない方は大勢いる。手術の傷があると思うので救済していただきたい」と話した。

最終更新:5/18(金) 7:55
産経新聞