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伊勢エビの密漁横行 御前崎や伊豆、海保や漁協が監視強化

5/18(金) 7:22配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 静岡県内有数の伊勢エビの産地、南駿河湾漁協(御前崎市)や伊豆漁協(下田市)管内で密漁が後を絶たない。御前崎海上保安署と下田海上保安部による摘発者は毎年2桁に上り、2018年もすでに計10人を摘発した。15日から9月15日までは、県漁業調整規則に基づく伊勢エビ漁の禁止期間で、海保や地元の漁協は監視を強めている。

 県内で伊勢エビの密漁は、御前崎市を中心に多発している。同保安署と同保安部が今年摘発した10人のうち9人は同保安署が手掛けた。同保安署によると、9人は全員県外者で愛知と岐阜県から来ていた。同市で密漁が横行する背景にはインターネットで同市が伊勢エビ釣りのスポットとして紹介されている影響があるとみられる。

 伊勢エビは夜行性で、密漁者は夜、消波ブロックの隙間などに潜む伊勢エビを岸壁から釣り糸を垂らし釣るケースが多い。クーラーボックスを二重構造にして釣った伊勢エビを隠すなど、手口も巧妙という。

 南駿河湾漁協は今年、密漁禁止を訴える看板を御前崎、牧之原両市の海岸に計4カ所新設した。担当者は「密漁による水揚げへの影響は限定的だが、密漁者は採取が禁じられている体長が小さい伊勢エビも捕ってしまう」と警戒する。

 同保安署や同保安部は監視を強化。地元の漁協も不審者を見つけたら捜査機関に通報するなど、連携体制を取っている。御前崎海上保安署の担当者は「摘発されれば前科もつく。密漁はためにならない」と話す。



 <メモ>静岡県内の伊勢エビ漁のルール 漁業法や県漁業調整規則に基づき、漁業権が設定されている海域で一般の人は年間を通じて漁はできない。漁業者も禁止期間は資源保護の観点で漁が禁じられている。同規則で漁具や採捕できない体長、罰則などについても規定されている。御前崎海上保安署、下田海上保安部が過去に摘発した人数は合計で2014年68人(60人)、15年64人(60人)、16年12人(10人)、17年32人(25人)と推移する。 ※()内数は御前崎海上保安署分

静岡新聞社