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<脳梗塞>「血管内治療」で回復率4割超高く 兵庫医大調査

5/18(金) 8:30配信

毎日新聞

 脳梗塞(こうそく)の発症後、詰まった血の塊をカテーテル(細い管)で取り除く「血管内治療」を受けると、後遺症がなく回復した割合が、受けない場合より4割以上高いとする調査結果を、兵庫医大などのチームが米国心臓協会誌に発表した。血管内治療ができる施設は全国に約160カ所あり、チームは施設への速やかな救急搬送を求めている。

 血管内治療は、コンピューター断層撮影(CT)などで詰まった場所を見つけ、足の付け根などから特殊な器具のついたカテーテルを入れて血の塊を取る。2010年に公的医療保険が適用されたが、有効性の確認は限られた患者数での調査にとどまっていた。

 チームは、大学病院など46施設で14年10月からの2年間に入院した脳梗塞患者2399人(平均年齢77歳)を調査。血管内治療を受けた1278人と未実施の1121人とで、手足のまひや言語障害などが残ったり、脳梗塞が再発したりした割合を比べた。その結果、治療を受けたグループは、後遺症がなく自立生活できる患者が44%多かった。3カ月後の死亡率は25%、再発率は46%、それぞれ低かった。

 脳梗塞では年間約6万人が死亡し、後遺症が残る人も多い。同大の吉村紳一教授(脳神経外科)は「血管内治療の高い効果が証明された。より多くの患者が受けられるよう、血管内治療ができる専門医のいる病院へ確実に救急搬送できる体制を全国で整えるべきだ」と話す。【野田武】

最終更新:5/18(金) 8:30
毎日新聞