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【社説】韓国と対話しないという北朝鮮の態度は深刻

5/18(金) 11:33配信

中央日報日本語版

北朝鮮が連日、韓国と米国に対する非難を続け、果たして1カ月後に迫った米朝首脳会談がまともに開催されるのかと疑問を抱かせる状況になっている。北朝鮮の李善権(イ・ソングォン)祖国平和統一委員会委員長は昨日、「南北高官級会談を中止させた事態が解決されない限り、南朝鮮の現政権とまた向き合って座るのは容易でないだろう」と述べた。その事態とは、韓米が連合実施する「マックスサンダー」訓練と最近国会で開かれた太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使の講演とみられる。

北朝鮮は一昨日、南北高官級会談を李善権委員長が主張した理由で無期延期する強硬姿勢を見せた。続いて金桂冠(キム・ケグァン)第1外務次官が「先に非核化、後に見返り」のリビアモデルによる非核化に反対するとし、米朝首脳会談の開催が中止になることもあると主張した。そして今度は李善権委員長が登場し、「南朝鮮当局は我々が取った措置の意味を深く考えながら収拾策を出す代わりに、根拠のない『遺憾』を云々しながら常識以下でほざいている」と非難した。

こうした北朝鮮の激しい攻勢については、当初は北朝鮮の主張のように米国が一方的に核廃棄だけを強要するだけで北朝鮮の体制保証に対してはこれといった案を提示しないことに対する不満という解釈が有力だった。しかし韓米を同時に批判する北朝鮮の最近の態度は中国との密着が背景として作用しているようであり、懸念される。北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が2回訪中し、習近平国家主席と戦略的協力を固めた後、最近では北朝鮮の市・道委員長を中国に派遣して強い中朝関係を誇示している。

特に、金委員長が2回目の訪中をした今月7、8日、習主席は「中国が支えるから米国との談判で堂々と対応すべき」と金委員長に話したと伝えられている。このような習近平主席の発言の背景には、終戦宣言と韓半島平和体制構築問題に関連し、中国が抜けた南北米3者だけが挙がっていることに不満が作用したと解釈される。北朝鮮を非核化談判の舞台に出てくるよう対北朝鮮制裁の圧力の手綱を引いた中国が、韓半島(朝鮮半島)内での自国の影響力低下を懸念し、密かに国際社会との制裁協調から離脱する動きを見せているのではという懸念が出ている。

米国は金桂冠第1外務次官の発言に対し、リビアモデルでない「トランプモデル」を適用すると一歩後退する姿を見せた。勢いづく北朝鮮は韓国までも動かそうとする姿だ。太永浩元公使を「天下のゴミ」と言いながら国内の葛藤をあおる側面もある。こうした北朝鮮の態度は前進すべき非核化の道にいかに多くの地雷が埋設されているかを我々に悟らせる。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が述べたように薄氷の上を歩くようだ。トランプ大統領はひとまず「見守る」と慎重な姿勢を見せた。我々も落ち着いて北朝鮮の意図を読み取りながら対応しなければならないだろう。生半可な期待と悲観も禁物だ。こういう時であるほど「完全な非核化」に対する初心を失ってはいけない。