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キリバ・ジャパン、新社長の小松新太郎氏が今後のビジネス戦略を発表

5/18(金) 11:20配信

Impress Watch

 クラウド型財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」を展開するキリバ・ジャパン株式会社は17日、小松新太郎氏が4月1日付で代表取締役社長に就任したことを発表した。これにより、従来のダイレクトセールス、ダイレクトサービスに加え、財務分野におけるさらなるシェア拡大に向けてパートナーとの協業ビジネスを強化していく。同日に行われた記者説明会では、新社長に就任した小松氏が登壇し、日本市場での今後のビジネス戦略について発表した。

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 小松氏の発表に先立ち、米Kyriba Corporation 会長兼CEOのジョンルーク・ロバート氏が、グローバルでの事業概況について紹介した。「当社は、クラウド型財務管理ソリューションで業界No.1の実績を持っており、世界100か国超に1800社の顧客と、6万5000人のアクティブユーザーを有している。2017年には、新規顧客が230社以上増加し、2018年の収益は1億ドル超を見込んでいる」という。

 「財務管理・資金管理システムをクラウドで提供する『キリバ・エンタープライズ』は、発売から現在まで継続的に機能拡充を行っており、昨年は、不正検知やBI、API、パートナー連携の機能を提供した。将来的には、高度なリスク分析、機械学習、AI、ブロックチェーン、債権管理などのソリューションを提供していく計画だ」(ロバート氏)と、「キリバ・エンタープライズ」のロードマップを示した。

 「現在は、北米およびヨーロッパでのビジネスが中心となっているが、今後は英国と日本でのビジネス拡大に注力していく。特に日本市場については、小松新社長の下、今後2-3年の間に、当社の収益全体の10%を占めるビジネス規模を目指す」(ロバート氏)と、日本市場でのビジネス展開に本腰を入れていく考えを述べた。

 今回、新社長に就任した小松新太郎氏は、大学卒業後、IT企業で営業としてのキャリアをスタート。2003年にHyperion Solutionに入社し、営業責任者として同社の業績向上を実現。2007年米国本社のOracle Corporationによる買収を経て日本オラクルに入社、Hyperion事業とOracle BI事業をけん引する。その後、2010年にSAPジャパンのバイスプレジデントとして入社。Business Objects事業の営業統括をはじめ、プロセス産業、製造機械産業、新規開拓部門の責任者を歴任し、同社の業績向上に貢献してきた経歴を持つ。

 小松氏は、日本企業が抱える財務管理の課題について、「日本企業の多くは、財務状況の可視化ができていない。例えば、子会社の報告をうのみにして、監査直前の不自然な動きをキャッチできなかったり、自由に使える資金が手元資金のわずか10%しかないなど、資金がどの国に、どの通貨で、どの程度存在するのかを把握できていない企業は多い」と指摘する。

 「これらの課題を解決し、戦略的な財務部門への変革を促すのが、当社の提供するクラウド型財務管理ソリューション『キリバ・エンタープライズ』だ。このソリューションを活用することで、世界の各拠点の口座を可視化し、マルチバンクで資金の最適配分が可能となる。これにより、資金の有効活用やコスト削減、収益性向上、財務業務の効率化を実現するとともに、リスク管理やガバナンスの強化にもつなげることができる。そして、グローバルベースでグループ全体の企業価値・株主価値の向上を支援していく」(小松氏)と、「キリバ・エンタープライズ」の導入メリットを訴えた。

 日本市場でのビジネス戦略について小松氏は、「国内では2013年から『キリバ・エンタープライズ』の販売を開始し、現在50社を超える企業に導入されている。導入企業の70%が売上1000億円以上の大手企業であり、また、SAPユーザーが70%を占めているのが現状だ。このことから、今後の日本市場における販売戦略としては、売上1000億円以上の上場企業約1000社とともに、2025年以前にシステム刷新を迎えるSAPユーザーをメインターゲットに拡販展開を進めていく」と説明。「2年後の2020年には、導入企業を現在の50社から100社に倍増させる。そして、財務業務の高度化を通じて、日本企業の国際力強化に貢献していくことをミッションに掲げ、CFO・財務部門のトラステッドパートナーを目指していく」とのビジョンを語った。

 説明会の最後には、日本CFO協会 専務理事の谷口宏氏が登壇。企業生命を左右するCFOの役割の重要性について、「昨今、日本企業のグローバル展開が本格化している一方で、海外子会社や買収先の不祥事・会計不正が問題になるケースが増えている。これは、日本企業のCFOの財務管理力の脆弱さが背景にあると考えている。例えば、現地拠点からデータをもらうだけの受動的管理や、会計のみで財務が欠けた表面的管理を行っている企業では、CFOが会計不正を見抜くことは難しい」と指摘した。

 「CFOがグローバルな財務管理力を向上し、会計不正による企業の『突然死』を防ぐためには、財務データを収集する仕組みづくりと、それに基づいて財務管理を行う現場でのOJTが必須となる。しかし、日本企業の多くは、OJTを行う仕組みもなく、優秀な人材もいないのが実情だ。そこで、重要になってくるのが、海外の財務先進企業の管理手法を組み込んだ財務管理システムを導入し、そのシステムから学ぶという発想。この点で、『キリバ・エンタープライズ』は、日本企業のCFOの財務管理力向上に大きく貢献できると考えている」と、業界No.1の実績を持つ「キリバ・エンタープライズ」への期待を述べた。

クラウド Watch,唐沢 正和

最終更新:5/18(金) 11:20
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