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静岡県内の待機児童は327人 定員余裕も保育士不足で解消できず

5/18(金) 7:55配信

産経新聞

 県は17日、希望しながら保育所などに入れなかった待機児童数が4月1日現在で前年度より129人少ない327人だったと発表した。年齢別では、0~2歳児が317人と96・9%を占める。この年齢では子供3~6人につき1人の保育士の配置が義務づけられており、県西部を中心に、定員に余裕がありながら保育士が足りないために待機児童が生じる事態も起きている。

 ◆静岡市はゼロ

 県のまとめによると、市町別の待機児童数は、40人からゼロになった静岡市を筆頭に、島田市(20人減)▽小山町(15人減)▽御殿場市(13人減)▽藤枝市(5人減)▽熱海市(4人減)▽森町(4人減)-の7市町が、今年度のゼロを達成した。浜松市も前年度の168人から97人まで減少し、10年ぶりに100人を割り込んだ。

 静岡市は、子供を一時的に預かる待機児童園を3区すべてに設けるなど、短期間で集中的に保育所整備を進めたことが奏功した。浜松市や富士市は、製造業が盛んな土地柄を生かし、企業内保育所の開設を支援することで受け入れ枠を増やした。

 一方、前年度はゼロだったにもかかわらず、今年度は2番目に多い46人の待機児童が出た掛川市。御前崎市(23人)と磐田市(6人)も、前年度のゼロから一変した。

 この3市に共通するのは、保育士不足を原因とする待機が発生していること。御前崎市では23人全員が、保育所の受け入れ枠には余裕があったにもかかわらず、保育士数が国の基準に満たなかったため待機を余儀なくされた。伊東市(37人中11人)や菊川市(25人中2人)でも保育士不足による待機が発生していた。

 このように、待機児童の総数は減少傾向にあるものの、希望者全員が保育所に入れるわけではなく、地域間の格差も大きい。

 ◆いたちごっこ続く

 県は今年度、認可保育所6カ所、認定こども園7カ所を新設するなど、受け入れ枠を約2200人分増やす予定。

 さらに、一定の研修を受講した保育士の給与を引き上げる制度を今年度から導入し、保育士の確保につなげる。

 ただ、受け入れ枠を増やせばそれを上回る勢いで入所希望者が増える“いたちごっこ”現象は解消されておらず、県が掲げる「31年度末の待機児童ゼロ」という目標達成のハードルが高まりつつある。

最終更新:5/18(金) 7:55
産経新聞