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障害者解雇のフィル 金銭トラブル 破産隠し東京の会社に債権譲渡か

5/18(金) 8:12配信

山陽新聞デジタル

 障害者が働く就労継続支援A型事業所の大量解雇問題に絡み、運営会社のフィル(倉敷市真備町川辺)=破産手続き中=が、事業停止で失っている給付金の受給権利(債権)を金融サービス会社(東京)に1200万円余りで譲渡したとして両社間でトラブルになっていることが17日、山陽新聞社が入手したフィルの破産申立書などから分かった。

 金融サービス会社はフィルに経緯の説明を求める内容証明郵便を送付しており、法的措置を含めて対応を検討するという。フィルの代理人弁護士は「破産手続きを進めており、コメントは差し控える」と話している。

 給付金はA型事業所の運営に伴い国などから毎月支給され、通常、支払機関(各都道府県の国民健康保険団体連合会)への請求から受け取りまで2カ月程度かかる。

 申立書などによると、フィルは昨年9月から、金融サービス会社に給付金の債権を譲渡し、売却代金として早期に資金調達できる手法「ファクタリング」を活用していた。資金繰りに苦慮していた同12月以降は、1カ月先の給付金まで債権譲渡の対象にして資金を集めていたという。金融サービス会社は手数料収入を得ていた。

 金融サービス会社は今年3月15日、4月分の給付金を債権譲渡された代金として1257万円を支払ったが、フィルが同日夕までにA型事業所を閉鎖したため、債権を回収できなくなった。フィルの岡本健治社長がその後の利用者説明会で事業停止を決断した時期を「3月14日」と話していることについて、金融サービス会社は「破産申し立てのことを隠して4月分の譲渡代金の支払いを催促した」と主張している。

 フィルは岡山、広島県内の6事業所でパソコンによるデータ入力や軽作業を手掛けていたが、今年2月末に3事業所を閉鎖。3月15日には倉敷市内で運営する3事業所の廃止届を提出、利用者約170人を16日付で解雇した。