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ゴルフ場の収入高合計、前年比0.3%減で回復続かず

5/18(金) 13:44配信

帝国データバンク

 スポーツというジャンルのなかでも、根強い人気を誇るゴルフ。同業界はレジャー産業の一角として存在感を示しており、業界動向に注目が集まる場面は少なくない。一方、近時は競技人口の減少や高齢化が進むなか、若年層の取り込みや女性プレーヤーの獲得が喫緊の課題となっている。このほか、多くのゴルフ場が預託金の償還問題を抱えているなど、経営課題は山積している。

 帝国データバンクでは、2018 年5 月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(147 万社収録)の中から、3期連続(2015年~2017年決算)で業績比較可能なゴルフ場経営業者951社を抽出。収入高の推移などについて分析した。

調査結果(要旨)

 2017年(1月期~12月期決算)の収入高合計は約6456億3300万円。2015年(収入高合計約6301億7800万円)から2016年(同約6478億1100万円)にかけては収入高合計が2.8%増加したが、2017年は前年を0.3%下回り、減少に転じた
 
 増収を果たした企業は、2016年が359社(構成比37.7%)だったのに対し、2017年は253社(同26.6%)となり、約3割減少となった。

 2018年の倒産件数は、4月時点で13件となっており、すでに前年(12件)を上回っている。これは、リーマン・ショック以降で最多のペースとなった。

ゴルフ場の倒産はリーマン以降最多のペースで発生

 2016年にゴルフがオリンピック公式競技として復帰し、2020年開催の東京五輪への期待感が高まるなど、追い風が吹くゴルフ業界。来場者数の下げ止まりがうかがえるなど、「経営環境の悪化に歯止めが掛かりつつある」と楽観する声が一部では聞かれる。一方で、来場者は高齢者層に偏っており新規プレーヤーが取り込めていないほか、預託金の償還問題を抱えたまま営業を続けているゴルフ場が多いといわれる。

 今回の調査における2017年の収入高合計は、前年を0.3%下回る約6456億3300万円となった。また、倒産件数を見ると、2017年は年間12件だったのに対し、2018年は4月時点で13件となっており、このペースで倒産が続いた場合、2018年は年間40件前後の倒産が発生する可能性ある。
 
 これまでは、ゴルフ場経営業者が倒産したとしても、他社にゴルフ場運営が引き継がれるケースが少なくなかった。しかし、近年は倒産後にゴルフ場が閉鎖するケースやソーラー事業に転用されるケースが増えてきており、今後は経営業者の倒産増加とともに、国内ゴルフ場の減少が一層進むことが危惧されている。