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遠のく金融正常化の道、物価上昇率が2カ月連続鈍化-目標の半分以下

5/18(金) 8:33配信

Bloomberg

消費者物価指数の伸びが2カ月連続で鈍化し、日本銀行の異次元緩和からの正常化の道が遠のいている。

4月の生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)は前年比0.7%上昇と、2%物価上昇目標の半分にも達しない水準だ。エネルギー価格と携帯電話価格の伸び鈍化が主因。生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.4%上昇にとどまる。2月のコアCPIは1%上昇だった。

物価上昇の鍵を握る賃上げは加速しており、毎月勤労統計(速報)によると、3月の1人当たり現金給与総額は前年同月比2.1%増と高い伸びを記録した。エコノミストの多くはエネルギー価格の最近の上昇や賃金の上昇もあり、年後半の物価は緩やかに伸びを高めるとみているが、予断を許さない状況だ。黒田東彦総裁の市場との対話はますます難しくなる。

年度初めの4月に値上げした商品もあるが、上昇した品目はガソリン(7.5%)や灯油(13.6%)といったエネルギー関連や診療代(4.3%)といった特殊要因が目立つ。前月の上昇をけん引した携帯電話価格は、反動で伸びが鈍化した。

岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミストは電話取材で、日銀は物価の基調的な弱さを説明せざるを得なくなる可能性が高いと指摘。「今後数年は金融政策正常化に向かう航路を見失ってしまったのかもしれない」と語った。

黒田総裁は13年3月に就任し、2年で2%の目標実現を掲げたが、原油価格下落や消費増税を受けて物価は伸び悩んだ。目標達成時期の先送りは6回に及び、4月末に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では「2019年度ごろ」としていた達成時期を削除した。

パリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは18日付のリポートで、日銀は7月か10月の展望リポートで物価上昇が想定以下にとどまる理由を説明すると予想。16年9月に長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入した際に行った「総括的な検証」の第2弾に追い込まれることを避け、「早めにシナリオや戦略の変更に踏み切るのではないか」とみている。

キーポイント

・全国コアCPIは前年比0.7%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.8%上昇)ー前月は0.9%上昇・エネルギーの上昇幅は前月の5.7%から5.3%まで縮小した

・エネルギーの上昇幅は前月の5.7%から5.3%まで縮小した

・生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.4%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.5%上昇

Masahiro Hidaka, Toru Fujioka

最終更新:5/18(金) 16:44
Bloomberg