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スプリント・Tモバイル合併、米当局が安全保障の観点で厳しい審査も

5/18(金) 9:15配信

Bloomberg

ソフトバンクグループの孫正義会長は、傘下の米スプリントをTモバイルUSと合併させることを数年前から目指していた。ついに合意にこぎ着けたが、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)によって手を縛られるリスクがある。

米携帯電話事業者3位と4位による合併計画は、反トラスト法(米独占禁止法)や公共の利益といった観点から米当局による調査が予想されているが、ドイツテレコム傘下のTモバイルとスプリントの統合で誕生する新会社は、外国人投資家が過半数を握ることになるため、CFIUSも国家安全保障上の脅威の可能性について調べるため審査に乗り出すことになる。

企業買収・合併の安全保障上の審査に関わる弁護士らによれば、CFIUSが懸念を抱いた場合、合併承認の条件としてサプライチェーンやガバナンス(企業統治)、情報共有への制限や、サイバー防衛強化を義務付ける可能性がある。

トランプ政権の下、CFIUSは海外の買い手企業、特に中国企業に対して厳しい姿勢を取っている。同政権の発足後、中国の買い手による米企業の買収は少なくとも10件頓挫した。

ソフトバンクは合併で誕生する新会社の経営権を持たないが、同社と中国企業の関係がCFIUSの審査の焦点になると、米連邦通信委員会(FCC)の元幹部で、現在はニューヨーク州立大学オールバニ校でサイバーセキュリティーについて教えているデービッド・トゥレツキー氏は指摘する。

ソフトバンクとスプリント、Tモバイルの担当者はいずれもコメントを控えた。CFIUSによる審査は部外秘で、作業についてはコメントしない。

日本企業にも厳しく

事情に詳しい関係者2人によれば、ソフトバンクは昨年のフォートレス・インベストメント・グループ買収でCFIUSの承認を得るため、買収完了後の会社におけるソフトバンクの役割の制限に同意することを余儀なくされた。ソフトバンクは2013年にスプリントを買収した際、国家安全保障に関する取り決めを結んでおり、ドイツテレコムもTモバイル買収時に同様の取り決めをした。

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最終更新:5/18(金) 9:15
Bloomberg