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モノレールから空中脱出! 真下には6m先の地面 上野動物園で実際に体験してみた

5/19(土) 14:10配信

乗りものニュース

ツルベ式緩降機「スローダン」

乗りものニュース

 空中を行く、東京都交通局の上野動物園モノレール。正式名称は「上野懸垂線(うえのけんすいせん)」といい、レールにぶら下がる――言い換えれば宙づり状態で走るモノレールです。レールにまたがって走る東京モノレールなどの「跨座(こざ)式」に対して、「懸垂式」と呼ばれます。

【写真】「空中脱出」に使うツルベ式緩降機「スローダン」

 この上野動物園モノレールで2018年5月、空中で停止したモノレールから地上に降下するという、異常時を想定した訓練が行われました。「宙づり」なので、真下には何もありません。

 車内の床には降下を想定した「穴」が用意されており、そのフタを開けると、真下が丸見え。訓練地点における地表までの高さは6mとのことで、建物の3階相当でしょうか。そこから地上に降下します。

 上野動物園モノレールでは降下にあたり、ツルベ式緩降機「スローダン」という装置を使います。この「スローダン」は、乗客の自重により降下するもので、遠心力ブレーキがロープの速さを制御。等速度で、安全に降下できるそうです。

「スローダン」を車内の天井につり下げ、その真下にあるフタを開けます。丸見えになる6m下の地表。いよいよ降下です。

いざ降下! 実際に体験した印象

「スローダン」を通されたロープの先につながっている環状の安全ベルトを頭からかぶり、両脇の下に。そしてロープを握って、「穴」に腰掛け……3……2……1……「降下!」。体重65kgの場合、およそ6秒程度で6m下の地表へ到達します。

 この「スローダン」を使ったモノレールからの降下を実際に体験したところ、着地時に足で感じた衝撃は、50cmの段差から飛び降りたときより小さい印象。正直、私(恵 知仁:鉄道ライター)は高いところがあまり得意でないため、車内の「穴」に腰掛けていざ降下するとき、少しの勇気が必要でしたが、飛び降りてしまえば、何のことはありませんでした。

 上野動物園モノレールでは年2回、こうした訓練を実施。実際に異常が発生して、車内から降下したことはないそうです。また子どもなどは、ロープに円筒形の救助袋を取り付け、そこに乗る形でも降下できるとのこと。

 ちなみに、「スローダン」での降下は、体重(荷重)25kgから125kgまで対応。それ以上の場合は、消防による救助など別の手段になるそうです。

 また上野動物園モノレールは、地上までもっとも高いところで8m。それが30mにもなる千葉都市モノレールでは、垂直に降下するのではなく、すべり台状になった脱出シュートを使っています。

恵 知仁(鉄道ライター)

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