ここから本文です

生き物としてレベルが違う!? サメ情報満載の『ほぼ命がけサメ図鑑』とは

5/27(日) 13:00配信

THE PAGE

 サメというと映画『ジョーズ』のホホジロザメに代表される巨大でどう猛なイメージを抱きがちだが、その種類は500種以上、大きさも手の平サイズのツラナガコビトザメから最大の魚類ジンベエザメまで多種多様だという。そんなサメが満載の本が出版された。『ほぼ命がけサメ図鑑』(講談社)。書いたのは、寝ても覚めてもサメを追いかけるサメガール、世界で唯一人シャークジャーナリストを名乗る沼口麻子さん。自身初の著書だ。

4億年前から変わらない姿

「人食いザメは、人間が作った幻想です」と話す沼口さん。「サメは4億年前から地球にいて、化石から推測するその形態は、ほぼ今のサメと変わらない。そのころから同じ姿で、地球環境の変化に適応し500を超える種類が今も生き残っている。ほんのちょっと前に誕生したヒトと比べても、生き物としてのレベルが違う。もっと敬意を払うべき存在ではないかと思いますね」と語る。

 シャークアタック(サメに襲われる事故のこと)によって人がサメに噛まれてケガをしたり、時には命を落としたりすることがある。しかし、それはサメが人を襲ったのではなく獲物と間違えた「事故」だと沼口さんは言う。

「そもそも陸上生物であるヒトを食べるという習性は、サメにはありません。大好物のアザラシやカメと思って噛んでみたら、あれ? アザラシじゃなかった、カメじゃなかった、みたいな。サーフボードにのってパドリングしている人を海中から見上げるとカメにそっくりですし」

 シャークアタックは、人がサメの領域に入り込んで起きるケースがほとんど。サメから見れば「人食い」のレッテルを一方的にはられるのは迷惑なことかもしれない。

 著書でも、冒頭から「『人食いザメ』というイメージは、わたしたち人間がサメに対して勝手に抱いている誤解です」と記し、「背景には、恐怖を誇張したフィクションの影響が少なからずあり、この誤解を解くことが、シャークジャーナリストとしてのわたしの大きな務めだと思っています」と述べている。

 その言葉通り、サメのことをもっと知って欲しい、サメを正しく理解して欲しいとの思いが本には詰まっている。「サメはどうやって獲物を見つけるの?」「サメは魚なのに交尾するの?」などサメについての素朴な疑問に答えて解説する章から始まり、地球上を旅していろんなサメと出会った直接体験をもとに様々な種類のサメを紹介。

 頭部がハンマーのような形をしたシュモクザメの遊泳方法を探るべく、国立極地研究所の渡辺佑基さんらとともに出向いた、静岡県の神子元島での現地調査レポートや、駿河湾でたまたま漁獲された「悪魔のサメ」と呼ばれるミツクリザメを食べるといった、取材時のエピソードのほか、サメの生態からサメにまつわる豆知識まで盛りだくさんの内容だ。

1/2ページ

最終更新:5/30(水) 5:40
THE PAGE