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<話題>医薬品株の一角が高値を更新

5/28(月) 8:30配信

モーニングスター

 この週(21-25日)のマーケットでは、米国による自動車の輸入関税引き上げ懸念で24日に日経平均が連日の大幅安となる中、大日本住友製薬<4506>、ロート製薬<4527>、JCRファーマ<4552>など医薬品株の一角が高値を更新した。

 ロートは前日比115円高の3810円まで買われ、連日の上場来高値更新。国内証券による目標株価引き上げが材料視された面もあろうが、やはり業績予想は保守的だ。同社の18年3月期は売上高1717億4200万円(前期比11.1%増)、営業利益190億8700万円(同23.5%増)。所在地別では、「日本」が高機能眼科用薬「Vロートプレミアム」、「Vロートアクティブプレミアム」など高付加価値商品の伸長、高付加価値の「肌ラボ極潤プレミアム」、「オバジC 酵素洗顔パウダー」などスキンケア関連品の貢献により、営業利益を122億2300万円(同21.7%増)に伸ばして全体をけん引。連結営業利益は従来予想を22億8700万円超過した。

 続く19年3月期は売上高1760億円(前期比2.5%増)、営業利益195億円(同2.2%増)を計画するが、国内におけるインバウンド(訪日外国人観光客)需要の堅調な推移、「アジア」の成長余力の大きさを考えると保守的といえそう。

 JCRファマは420円高の6600円まで上伸し、連日の年初来高値更新。23日引け後に開示した決算説明会資料で、開発パイプラインの有望さが改めて認識された印象だ。同社は16年2月に発売された、世界初の間葉系幹細胞(MSC)を用いた急性移植片対宿主病治療製品「テムセルHS注」に続き、18年3月に血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」が、厚生労働省「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定。この「JR-141」に応用されている「J-Brain Cargo(血液脳関門通過技術)」を使えば、血液脳関門(BBB)と呼ばれる、血中から脳内への不必要な物質の侵入を防ぐ機構をすり抜け、中枢神経系(CNS)への作用が可能。従来にない画期的な医薬品の開発が期待されている。

 そして、この「J-Brain Cargo」について、2月に同社とライセンス契約を結んだのが大日住薬。大日住薬は日本および北米において、特定の中枢神経疾患を対象として大日住薬が選定した候補物質に「J-Brain Cargo」を適用した薬剤を独占的に研究開発・販売する権利を保有し、同社に対して契約一時金および開発段階に応じた開発マイルストンとして総額37億円を支払う可能性がある。また、上市後は、販売額に応じたロイヤルティ、および販売額の目標達成に応じた販売マイルストンを同社に支払う。大日住薬は北米における主柱の非定型抗精神病薬「ラツーダ」のけん引で18年3月期の営業利益は大幅に上ブレ着地。19年3月期は大幅減益を見込むが、株価は25日まで9日続伸。年初来高値は2260円まで水準を高めている。

(モーニングスター 5月25日配信記事)