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イモータル、アバスなき今もイモータルのまま

6/4(月) 12:10配信

BARKS

イモータルが9年ぶりの新作『ノーザン・ケイオス・ゴッズ』を7月6日にリリースする。2015年のアバス脱退を受け、デモナスとホルグがイモータルの名を継承、2人体制となって初となるアルバムだ。

◆イモータル映像&画像

アバスの後任は迎えずデモナスがヴォーカルを兼務し、ゲストベーシストとしてピーター・テクレンが参加している。『Pure Holocaust』や『Battles in the North』あたりの古き良きイモータル流ブラック・メタルを現代のテクノロジーでアップグレードしたような内容で、アバスなくしてもイモータルのアイデンティティを満天下に証明した充実作だ。

イモータルは、1991年にベース・ヴォーカルのアバスとギターのデモナスを中心に結成されたバンドだ。ヨーロッパにおいて大きな人気を獲得した彼らだが、コープスペイント+ガニ股で演奏する姿を持って「ブラック・メタル=怖い音楽」という固定観念をひっくり返し、結果ブラック・メタルという閉鎖的な世界の門戸を多くの人々に開放するバンドとなった。

当時のノルウェーは、あの悪名高いブラックメタル・インナーサークル全盛期で「教会に火をつけてこそ一人前、それができなければニセモノ」といった常識では考えられないような価値観がまかり通る異世界でもあった。ファンタジーでしかなかった悪魔やアンチ・キリストの世界を、教会を焼き払うことで現実のものとし、ブラック・メタルは本当に危険な音楽でなくてはいけないという歪んだアイデンティティを持っていたのだ。そんなシーンのど真ん中にいながらにして、イモータルはその価値観を真っ向から否定し、確固たる意志で犯罪行為に手を染めることはなかった。

そんなイモータルだが、ドラムにホルグを加え1997年には4枚目のアルバム『Blizzard Beasts』をリリースするも、デモナスが酷い腱鞘炎にかかりギターが弾けなくなってしまうトラブルが発生。そのため続く『At the Heart of Winter』(1999年)、『Damned in Black』(2000年)、『Sons of Northern Darkness』の3枚では、デモナスの役割は歌詞の提供のみとなり、ギターはアバスが担当せざるをえなくなった。そして2003年に突如解散を発表し、あまりに急激な展開に多くのファンからため息が漏れることとなった。

結局4年の活動休止を経て、2007年に活動を再開し、2009年にはニュー・アルバム『All Shall Fall』で完全復活をアピールしてみせたかに見えたが、「イモータル」というバンド名の商標をめぐってメンバー間で争いが勃発してしまう。アバスは「イモータル」というバンド名は自分ひとりのものであるとする一方、デモナスとホルグは、3人全員が権利を所有するものと主張、結局2015年3月にアバスはイモータルから脱退し、現在は個人名義での活動をすることとなった。

残されたデモナスとホルグはバンドの継続を決意し、イモータルとして完成させた新作が、9年ぶりとなる当アルバム『ノーザン・ケイオス・ゴッズ』である。

写真:Anne Swallow

イモータル『ノーザン・ケイオス・ゴッズ』
2018年7月6日 世界同時発売予定
【50セット通販限定 直筆サインカード付きCD】¥3,500+税
【【通常盤CD】 ¥2,500+税
※日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ノーザン・ケイオス・ゴッズ
2.イントゥ・バトル・ライド
3.ゲイツ・トゥ・ブラシルク
4.グリム・アンド・ダーク
5.コールド・トゥ・アイス
6.ホエア・マウンテンズ・ライズ
7.ブラッカー・オブ・ワールズ
8.マイティー・レイヴンダーク

【メンバー】
デモナス(ヴォーカル/ギター)
ホルグ(ドラムス)
ピーター・テクレン(セッション・ベース)

最終更新:6/4(月) 12:10
BARKS