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人気声優×ピアニストが語る「表現でメシは食えない」親からの反対はこう乗り越えた

6/2(土) 13:28配信

BuzzFeed Japan

もし、自分が天才だったならば、違った人生があったかもしれない。こんな、誰もが思う「夢」と「才能」について、訴えてくる作品がある。現在、NHK総合テレビにて放送中のアニメ『ピアノの森』は、貧しい家庭に生まれて育った主人公(一ノ瀬海/以下カイ)が、出自や権威に負けず、ピュアな気持ちで夢を追いかける様が描かれる。物語のキーマン、阿字野壮介を演じるのは、声優諏訪部順一。演奏を担当するのはピアニスト反田恭平。声優とピアニスト。いかにも「周囲に反対されそう」な道を歩んできた二人は、どんな風に才能を開花させたのか?――【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

もともと、違う仕事を夢見ていた

諏訪部といえば、2018年の声優アワードにて助演男優賞を受賞した業界のトップランナー。一方、反田はモスクワ音楽院に首席で入学し、現在はショパン大学に通いながら世界をツアーで周る気鋭のピアニストだ。

「自分に才能があるとは思ったことはない」

2人は声を揃えて笑う。

「神童なんて呼ばれたことなんてない」と反田が言えば、諏訪部は「目の前の仕事に全力で取り組むうちに、ヒット作に恵まれ今に至った」と分析する。

反田は4歳からピアノのレッスンには通っていたものの、本格的にピアノのレッスンをはじめたのは12歳のとき。プロを目指すには遅いスタートだった。それも最初は、指揮者になるためにピアノに本腰を入れるようになった。

「音楽教室で『オーケストラの指揮をする』体験をさせてらって、クラシックが好きになりました。80人の人が自分の指揮で一斉に音を出す衝撃に感動してしまって」(反田)

そのときに、指揮者になるにはどうすればよいかと聞いたところ「何かひとつ楽器を極めたほうがよい」と言われ、選んだのがピアノだった。そんな彼に転機が訪れたのは、14歳のときだった。

「『神童』とか『天才』なんて言われてこなかった。でも、高校の進路を決める際に、父から『コンクールで一位をとったら音楽高校を受験してもいい』という条件を出されまして。受けられるものを急いでリストアップして、初めて受けたコンクールで最高位を獲ったんです。小さなコンクールだったけれど、日本一という肩書をもらう。それが、14歳のクリスマスでした」

その後、日本人で初めてモスクワ音楽院に最高得点で入学を果たすことになる、男の言葉だ。

「その時は、まだ中学生。コンクールの準備期間は半年もなかったのですが、やればできるということを知りました。『もしかしたら才能があるんじゃないか』と思ったのかもしれません(笑)。中二病だったので」(反田)

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最終更新:6/2(土) 13:28
BuzzFeed Japan