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21枚の写真で見る、金正恩氏が見せたくないであろう北朝鮮のリアルな暮らし

6/6(水) 20:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、国内のメディアをくまなく監視し、国民が外の世界について知ることの多くをコントロールしている。逆もまた然りだ。

【写真あり】過酷すぎる北朝鮮のリアルな暮らし

金氏は、この隠者王国を軍事力、原子力、反欧米感情のよりどころとして世界に示すべく奮闘しているが、日々の生活の実情は厳しい。

(※全ての写真は記事上部のリンクからご覧になれます)

大半の国民が貧困に喘ぎ、数万人が政治犯として拘束され、政府は生活をあらゆる面で厳しく管理している。

北朝鮮の日々の暮らしは厳しい。

世界で最も隔絶された場所の1つである隠者王国は近年、ますます深刻な食糧不足に陥っている。

北朝鮮で過ごす子ども時代は過酷だ。農村部では多くの子どもたちが農場で働かなければならず、北朝鮮の経済生産の大部分は強制労働によって支えられている。

栄養不良に苦しむ子どもたちの数は衝撃的だ--5歳以下の子どものうち、約28%が発育不良に陥っている。

貧困と飢えは、特に地方で深刻だ。人口の約41%、1050万人が栄養不足だと見られている。

2015年に北朝鮮を列車で旅したゲッティイメージズの写真家、チュー・シャオルー氏によると、農村部では多くの人が物乞いをしていたという。同氏は、撮影した写真の一部をBusiness Insiderに提供した。

「北朝鮮には太った人はまずいない」初氏はBusiness Insiderに語った。「誰もがとても痩せている」

しかし、都市部に住む人たちの生活水準も低い。多くは密集した高層アパートで暮らし、電力不足やエレベーターの故障をしばしば経験している。

インターネットへのアクセスも少ない--人々は、平壌のこの図書館を含むほんの一握りの場所からのみ接続可能なクローズド・ネットワークを利用している。

北朝鮮での生活で、最も重要な側面の1つが軍隊だ。北朝鮮の最高指導者である金正恩氏は、軍事力を誇示し、派手なパレードを行って、数多くの兵士が行進する写真をプロパガンダに使うことを好む。

しかし、軍隊生活の裏側を捉えた写真は珍しい。厳しい訓練と食料不足で、北朝鮮の兵士は栄養失調や病気にかかることが多い。

2017年には、亡命を試みた1人の兵士が銃撃された。治療のために運ばれた先で、韓国の医師たちは衝撃的な発見をする。兵士の体内消化器官からたくさんの寄生虫が見つかったのだ。

寄生虫は約27センチのものもあり、北朝鮮の困窮ぶりがうかがえた。北朝鮮では今も作物の肥料として人間の排泄物を利用していて、この慣例が寄生虫を広めている可能性がある。

亡命は珍しくない。だが、2017年の脱北者の数は前年から21%減って、1127人だった。

韓国は、脱北者が減ったのは国境警備が強化されたためだと考えている。北朝鮮の兵士たちは脱北者を見つけると、容赦しない--2017年11月に脱北者を撃とうとしたときの弾痕が今も残っている。

北朝鮮の暮らしでもう1つの不穏な側面が、悪名高い教化所(刑務所)だ。他の国では犯罪とみなされないような軽微な法律違反によって国民が収監されていて、恐ろしい状況に置かれている。

こうしたいわゆる再教育施設の囚人は、飢えに苦しみながら強制労働を課される。生存者の中には、厳しい尋問や拷問を受けたと話す者もいる。教化所の写真はないが、Google Earthで確認することができる。

国際社会は長きにわたって、北朝鮮の人権状況を非難してきた。アメリカも、2018年1月にトランプ大統領の一般教書演説に出席したチ・ソンホ氏のような、甚だしい残虐行為の犠牲者を強調する。

チ・ソンホ氏が脱北したのは、2006年。長年の飢えと列車事故で負った大怪我、北朝鮮当局による拷問を乗り越え、彼は松葉杖をつきながら何千マイルも旅したと言う。

「あなたがたどった道のりを忘れないよう、その古い松葉づえを今も持っていることをわたしは知っています」トランプ大統領は、一般教書演説で述べた。「ソンホさんの体験は、全ての人の魂が自由の中で生きたいと切望していることの証しです」

北朝鮮に暮らす多くの人にとって、その自由はあまりに現実とかけ離れている。

[原文:http://www.businessinsider.com/north-korea-secret-photos-2018-3]

(翻訳:Hughes、編集:山口佳美)