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大宮エリーさんの「色の旅」 神戸の野外写真展に出品

6/9(土) 13:11配信

神戸新聞NEXT

 脚本家、エッセイスト、映画監督など、マルチな才能を発揮する作家、大宮エリーさん(42)=東京都=が、神戸市の六甲山を舞台にした野外写真展「ROKKOグラフィックガーデン」(7月31日まで)に自作写真を出品している。関連イベントとして、6月3日には現地でトークショーを開催。各地から集まったファンら約60人を前に、自らの創作の流儀などを語った。制作姿勢もトークも肩肘張らず、自然体。終始、笑いに満ちた和やかな催しとなった。(堀井正純)

【写真】「ROKKOフォトグラフィックガーデン」

 大宮さんは1975年、大阪生まれで、東京大薬学部卒。広告代理店で勤めた後、独立した。ドラマや芝居の脚本、作詞など幅広く手掛け、独自のユーモアや感性あふれる仕事が注目されている。SNS(会員制交流サイト)にアップしていた写真を目にした、野外写真展のディレクターが出品を依頼したという。

 ショーの前に、自作が並ぶ六甲山カンツリーハウスなどを巡り、撮影の裏話などを披露。出品作「フォトエッセー」は、友人に「色を見に行こう」と誘われ、旅したスリランカを題材にしている。列車で出会った物憂げな青年、バナナなど色鮮やかな果物や島の人々の原色の衣装、紅茶工場など、街角のスナップが中心。「この街ではふつうでも/いつまでも忘れない魔法になる」「果物のよいところは/あつまると楽園みたいになるところ」などと短文を添えた。

 撮影はすべてスマートフォンで行った。「作品にしようとして撮っていたわけではない」と明かすように、心引かれたもの、目にとまったものをメモするようにシャッターを切った。だからだろう、作品は軽やかで伸びやか。そしてカラフル。「色をみつけてください/色があなたを癒(いや)す旅/元気になる色、気になる色」。そんな言葉も一緒に並ぶ。

 近年は、青森、福井など各地で奔放自由な巨大絵画を発表し、画家としても活躍。今秋、六甲山で催される現代美術の祭典「六甲ミーツ・アート」にも参加し、新作絵画を滞在制作する。エッセー、脚本など文章の仕事にかかわる一方で、「写真についてはまだよく分からないけれど、絵は言葉では伝わらない何かを伝えるのにいい。絵にはエネルギーを映す性質がある」と笑う。「スマホで花なんかを撮影するのも、後で描こうと思って撮っているのかも」

 最近、アトリエを設けたばかりといい、「42歳になるが、私はまだ道半ば。挑戦しながら、創作しながら、ものづくりに集中できる環境を整えていきたい」と語った。

最終更新:6/9(土) 13:30
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