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妊婦は辛いよ 周りの「優しさスキル」を上げるのに必要なこと

6/9(土) 12:08配信

BuzzFeed Japan

産婦人科の教科書を開くと、妊娠したら起こる身体の変化について書いてあります。乳首が黒くなる、つわりがおこる、子宮は柔らかく大きくなってくるなどなど。

学生時代まではその知識だけですみました。

産婦人科医になると、あまりに妊婦はいろんな体調不良と共生していることがわかりました。つわりひとつとっても、吐き気だけにとどまらずひたすら唾液が出るタイプ、眠気と戦うタイプ、食べ続けないと気持ち悪くなるタイプがありますが、そこまでは教科書には書いていません。ちなみによく効く薬もなく、ひたすらみんな時の過ぎるのを待っています。

妊婦さんがいかに労られるべき存在か、産婦人科医の視点からお伝えします。
【寄稿:佐藤ナツ・産婦人科専門医 / BuzzFeed Japan Medical】

妊婦である限りマイナートラブルがつきもの

お腹が前にせり出し、お産のために靭帯が緩むため腰痛もあります。いわゆる血のめぐりが悪くなるためにむくみ、足がつります。トイレは近くなるし、眠りも浅くなる。耳に水が入ったときみたいにぼわーんとなる人もいます。

お腹が大きくなると妊娠線もできます。もう消えない妊娠線を「もう誰かが見るわけじゃないんで」と笑うお母さんは多いですが、変わっていく身体の変化を受け入れられず、ショックを受ける方も多くいらっしゃいます。

身体の血液は普段の1.5倍になり、それを全身に送り出すために心臓ががんばって働くため動悸も起こります。免疫力は低下し、風邪を引いたら長引き、またかかり、という経験をした人も少なくないと思います。

母体にとって胎児は臍の緒でつながっており、一心同体のようですが、実は別の個体、「異物」です。通常体内に異物があれば排除するのに免疫力が関わっていますが、免疫力を低下させることで胎児を排除しない仕組みとなっているのです。

どれも激烈な感染症などにかかるようなことがなければ死ぬようなことではありません。しかし、妊婦である限り、不快なマイナートラブルといつもおつきあいをしている状態です。

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最終更新:6/9(土) 12:17
BuzzFeed Japan